サワディー・ピーマイ。今朝もベンジャキティ公園を2周走った。
バンコクはここ数日、最低気温が20度を切り、湿気がないのでとてもすがすがしい。連休で車が減るので空気が澄み、正月3が日の気分に浸ることができた。
ただ昼になるとクーラーをつける暑さになるのが、ここ熱帯の正月だ。
池に沿った公園の周回コースを走り始めて間もなく、”excuse me…” という控えめな声に振り返ると、車いすの男性が周回コースわきの段差を越えられずにいた。戻って後ろから押し、段差越えを手伝う。
東京で出勤前に走っていた世田谷区の砧公園でも、70代と思われる車いすの男性とジョギングコースで度々すれ違い、目顔であいさつを交わしていた。朝日を浴びて走り、ただでさえ前向きな気持ちになっているところに、こういう人たちに出会うとますます前向きな気分になり、ほとんどつんのめりそうになる。
小一時間、毎朝走っていると人に話すと、吐きそうな顔をされることがある。よほどストイックな人間に思われるらしい。私は現代人には珍しく、摂取カロリーより消費カロリーの方が多いようで、20歳の頃より50歳の今の方が体重が3キロほど軽い。走りすぎ? 東京やバンコクのような大都会で走るのは、排気ガスを余計に吸い込んでいるだけかも知れず、果たして健康にいいかどうかもよくわからない。
いちど習慣にしてしまうと、むしろ走らない日の方が気分が悪い。出張先のパキスタン・イスラマバードで走っていて、知らないうちに軍の施設に近づいてしまい、土嚢越しに銃口を向けられたことがある。ホルタ大統領が襲撃されたころの東ティモールでも走って、宿の女主人にあきれられたことがある。
タイでジョギングをする上での大問題は、野良犬だ。もしかしたら放し飼いの飼い犬なのかも知れない。暑い日中は歩道でぐうたら寝ているくせに、早朝に限って活発で、徒党を組んで吠えかかってくる。車やバイクには無関心なのに、走って横切ろうとするとなぜか見逃してくれない。
バンコクのルンピニ公園は、東京でいえば日比谷公園のような都心の公園なのだが、走っているとたまにオオトカゲを見かける。人だかりができている時もあれば、誰もが無関心な時もある。バンコクで暮らしていることを肌で感じるひとときだ。
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