セブ島に来ている社会人留学生は、私や、私と同い年の作業療法士 yuko さんあたりが最年長。
圧倒的に、20~30歳代が多い。
髪をホワイトブロンドに染めた asuka さん(26)は、実は超難関国立大卒の戦略コンサル。カナダに2か月留学したのち、ここで1か月間のビジネス英語コースを履修した。
セブ島最後の日、asukaさんは先生と留学生を集めて、パワポでビール業界に関する英語プレゼンを行い、さっそうと帰国していった。
asuka さんと同い年の riku さんは、M&Aが専門の外資系に就職を決めた。5月の入社を前に、1日8時間×6か月、みっちり英語を学んでいた。
九州の現役ポリスマン ken さんは、1週間の超短期留学。
「1週間の有給取るのに、1年前から根回ししましたよ。観光旅行だなんて言ったら、とても認められなかっただろうな」
苦労して取得した貴重な休暇を、語学学習に充てるニッポンの警察官。最近、近くに台湾の大手半導体企業が進出して、署にも外国語の電話が掛かってくるそうだ。
堅気のクラスメートは、せいぜいこの3人。この時期、何週間もフィリピンにいられるのは、自称個人投資家の私を含め、日本社会の決められたレールから逸脱した人が多い。
グループレッスンで先生に「先週末は何してた?」と聞かれた、迷彩服ファッションの takeda さん。
「ずっと部屋でコーディングしてました」
彼は、独立系ソフトウェアプログラマー。完全フルリモートで働けるので、1年の半分以上をベトナム、タイ、フィリピンなどで過ごしている。
「部屋に籠ってコーディングばかり。そんな日本での生活が寂しくて…」
その気持ち、とってもよくわかる。
tomo さん(38)もまた、典型的なデジタルノマドだ。ITと不動産投資を主戦場に、1日の労働時間は3時間ほど。FIREを目前にしている。
見るからにプレイボーイの tomo さん、夜な夜なバイクタクシーで繁華街に繰り出し、昼間はあくびばかりしている。セブの次はジャカルタに行くそうだ。
わざわざ、イスラム教国で夜遊び?
彼しか知らない穴場があるのだろう。
ふわりとしたフレアスカートの maiさん(38)は、ずっと住宅業界で働いてきた。営業担当だった昨年、顧客として職場を訪れた転職エージェントにヘッドハンティングされる。自分の市場価値の高さを知り、目が覚めた。
「この際もっと自分の評価を上げて、人生のオプションを増やしたい」
さらに英語力を磨くため、セブ島の次は、イギリス沖にあるジャージー島で学ぶという。
ここにいる人たち、留学を終えても、まっすぐ帰国する気はさらさらない。






