2015年4月1日

日本の破たんに備える


 在職中からお世話になっている、ファイナンシャルアドバイザーのMさんに会った。

 待ち合わせたのは、JR駅ナカの和風カフェ。我々以外はすべて女性、という環境の中、おっさん2人で白玉フルーツぜんざいをつついた。

 シチュエーションはともかく、話の中身は深刻だ。Mさんによると、2月の経済財政諮問会議で、日銀の黒田総裁が日本国債のリスクに触れたという。これまで安全資産とされてきた日本国債も、このまま財政赤字が膨らめば、持っていることがリスクになりうる、という趣旨の発言をし、オフレコ扱いになって議事録から削除されたという。大手メディアもちゃんと取り上げて下さい、とMさんに言われて困った。もう縁を切りました。

 また、金融業界では出所不明の「ネバダ・レポート」というのが出回っているという。日本が財政破たんしてIMFの管理下に入った場合をシミュレーションしていて、日本国債がデフォルトすれば、当然国民年金は凍結。銀行預金も差し押さえになるらしい。

GDPの3倍に膨れ上がり、今なお増え続ける国の借金。日銀総裁自ら警告しているのに、見て見ぬふりはできない。

実は、そういうこともあろうと思い、国債価格が下がるほど逆に値上がりする仕組みのファンドを買っておいた。万が一、日本がハイパーインフレに見舞われたりしたら、私は大金持ちだ。

戦後70年の記念すべき年に、我ながら「非国民」なことをしている。私にとっては、いざとなれば自分と家族の方が国より大切なのである。

 もしあの戦争の時、日米の圧倒的な国力の差をふつうの日本人が知っていたら、ひたすら破滅への道を進んでいくようなことはなかったかも知れない。情報が限られていた当時と違い、今はインターネットもある。大手メディアに頼らずいろいろな情報を集め、自分の頭で考えていきたい。


バンコクで
 Mさんは外資系金融機関を渡り歩き、今は独立してファイナンシャルプランナー(FP)として活躍している。私が通っているハローワークにも、失業者の職業訓練として無料のFP養成講座がある。私も受けてみようかな、というと、「それよりビル管理がいいですよ」とMさん。ビル管理の資格を持ち、英語ができれば、各国大使館からひっぱりだこだそうだ。

「ビル管理」と「英語」。これからのキャリア形成は、合わせ技が有効なのだろう。

 しかも、東南アジア某国の大使館でビル管理をしているMさんの友人はヒマそうだという。楽してお金がもらえるなら、私も国の税金で、ビル管理者養成講座を受けようか。

 ますます非国民だ。


0 件のコメント:

コメントを投稿

自然学校で

  このところ、勤務先の自然学校に連日、首都圏の小中学校がやってくる。 先日、ある北関東の私立中の先生から「ウチの生徒、新 NISA の話になると目の色が変わります。実際に株式投資を始めた子もいますよ」という話を聞いた。 中学生から株式投資! 未成年でも証券口座を開けるん...