2015年2月22日

バンコクでマネーロンダリング???


 成田空港を発って3か月め。円や米ドルなど、持参の現金がついに底をつき、先日はクレジットカードでキャッシングをした。

街角のATMを使えば簡単だが、180バーツも手数料がかかる。ところが、銀行の窓口に行けばタダなのを発見。なぜか、機械より人を使う方が安上がりなのだ。日本と逆だ。

近所の銀行2行に断られ、3行目のTMBでやっと成功する。「キャッシュ・アドバンス、2万バーツ」と言ってクレジットカードとパスポートを差し出すと、5分ほどで窓口の奥から2万バーツが手渡しで出てきた。ちょっと不思議な気分。手間はかかったが、屋台のカオパット(チャーハン)4皿分、得をした。

キャッシングをすると、為替手数料のほかに年率18%もの金利を払わなければならない。一番有利なのは、やはり現金の両替だ。銀行より「スーパーリッチ」など私設両替商の方が、断然レートがいい。

シーロム通りの「スーパーリッチ」で米ドルを替えたとき。100ドル紙幣5枚を何度も確認していた係りの男性が、いきなり顔を上げ、私の顔を無言で見つめた。偽札くさいのかもしれないが、バーツに替えてくれないと私も困る。懸命に「信頼に足る人物」らしき顔を作った。両替も真剣勝負だ。

 先日バンコクに来た友人(職業不明)が、ロシア・ルーブルとパキスタン・ルピーを持ち込んだ。国内ではどこも両替してもらえなかったという。

こちらの銀行に差し出すと、ルーブルは即答でOK。ダメもとだったパキスタン・ルピーも、店頭にない内部のレート表に基づいて両替してくれた。

銀行も慈善事業ではないので、明日暴落するかも知れない通貨は受け取らないと思う。パキスタンという国を独自に調べ、一定の信頼度と将来性を見込んでいるに違いない。邦銀にないフロンティア精神を感じる。


 以前は日本円の需要が高かったようで、バンコクの銀行や私設両替所の一番目立つところにレートが表示されていた。それが今では、人民元やインド・ルピー、ロシア・ルーブルやUAEディルハムなど成長著しい新興国通貨に押しやられ、日本円はひと目では見つけられないことがある。

 私が最後の頼みにしているのはシティバンクのキャッシュカード。外国に行くときや暮らすとき、シティバンクは本当に便利だ。世界中のATMから現地通貨を引き出せるほか、海外送金も手数料が安くて確実。残高が足りない客には毎月千円も口座維持手数料を取るえげつなさと引き換えに、国外でありがたみを発揮する銀行だった。

ところが、バンコクの街中でもよく見かけるシティバンク、日本からは年内に撤退してしまう。日本の将来を見限ったか。財布のシティバンクカードは、使えなくなるのだろうか。

タイ・バーツに対する円の下落にも、日々直面している。経済力に関する限り、日本はどんどん「並みの国」になっている。

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