2026年1月16日

就職面接では、机に足を乗せないこと!

 

「人生の時間は限られている。死を前にすれば、他者からの期待、妙なプライド、失敗することへの恐れなどは、すべて消え去る。失うものは何もないのだから、自分のハートと直感に従う勇気を持とう」

アップル創業者のスティーブ・ジョブズが、スタンフォード大卒業式で行ったスピーチ。がんで余命宣告を受けた人の言葉だけに、なおさら凄みを感じる。

20年以上勤めた東京の会社を辞める時、YouTubeで18分間のこのスピーチを何度も聞いて、背中を押してもらった。晴れてフリーランスになった矢先に、妻にがんが見つかり、ジョブズと同じ歳であの世に行ってしまった。

命の有限性を思い知った今、改めて彼の言葉をかみしめる。

STAY HUNGRY.  STAY FOOLISH.

 「スティーブ・ジョブズ」などの著作がある漫画家のヤマザキマリさんが、最近改めて、ジョブズについて語っている。日経ビジネス電子版のインタビュー記事から、一部を要約して紹介します。

・うちの息子はイタリアで生まれ、日本、シリア、ポルトガルで育ち、アメリカの大学でロボット工学を専攻した。言葉は4カ国語を話せる

・そんな「黄金の経歴」を持つ彼が、日本の就職活動で落ちまくった。私は息子がオンライン面接を受けている様子を見て、「ああ、こいつが日本で就職するのは無理だわ」と確信した

・その態度の横柄なこと。マナーがアメリカ風というか、物言いが率直過ぎる。椅子に深く座って腕を組みながら「いや、それについてはそうは思いません」「お宅の会社の方針はそうかもしれませんが、僕の考えはそれとは少し違いますね」。私は脱力して、その場で崩れ落ちそうになった

・日本では調和を乱すような異端者はご法度で、「あなた色に染まります! 御社の経営方針に引かれています!」という態度を示さないと採用されないんだよ、と息子を激しく諭した。でも、彼はピンと来ていない

・日本は、調和重視の島国精神でここまでかたどられてきた国。出る杭は叩くか抜くかで、自分たちも一緒に飛び出す杭になろう! というのはない。スティーブ・ジョブズみたいなのは社会に歓迎されない

・もっとも、ジョブズは基本的にどこでも無理。若い頃のジョブズは、ロン毛で風呂嫌いで不潔。足が汚い時は、便器の中に足を入れてざーっと洗っちゃう人だった

・就職面接で部屋に通された時、はだしで小汚いジョブズは、担当者が来るまで机に足を乗せて、ふんぞりかえって待っていた。それで放った一言が「で、オレ、雇ってもらえるんですよね?」

・企業の人事担当者には、人間を表層的な言動で決めつけない「審美眼」が必要。異端だけど、最悪だけど、だからこそイノベーターとして他の人にないセンスを持ち、とんでもない発想を生む。それで社会も経済も動く。だから我慢だ、とわきまえる。天才や異端がどうのではなく、周辺の人間の問題



2026年1月10日

日本のウーバーは、普通のタクシー

 

最近、やっと街中でウーバーの車を見かけるようになってきた。

但し! 海外のウーバーとは、完全に似て非なるもの。アプリで呼べるというだけで、料金はあのバカ高いタクシーとまったく同一なのだ。

これって、意味ある?

前回、前々回に引き続き、日経ビジネス電子版に載った作家・橘玲氏のインタビューを紹介します。

 

・破天荒な人物として有名な、米ライドシェア大手ウーバーの創業者トラヴィス・カラニックに限らず、イノベーターには反逆的な思考を持つ人が多い

・ウーバーにしても、民泊のエアビーアンドビーにしても、利用者に利益があるのだから、厳密には違法かもしれないけど、とりあえずやってしまえという発想が根底にある

・それに対して、日本はグレーゾーンに厳しすぎ。「利用者が不安になる」などの理由をつけて業界の既得権を守ろうとする。結果、今では東南アジアのどこの国でも配車サービスを自由に使えるのに、日本だけ普及していないという情けないことになる

・日本国内にいると、おかしなことに気づかなくなる。外国人観光客がタクシーがつかまらなくて困っていても「自分たちには関係ないんだからどうでもいい」という感じ。こういうのを「排外主義」という

・日本は1960年代~70年代の高度経済成長期から時間が止まっているように感じる。もともと日本人は太平洋戦争の終戦時に何もかも失ってしまったから、新しいことにチャレンジする以外に生きる術がなかった。ところがそれがうまくいくと、成功体験が既得権になって、これまでのやり方を変えることに頑強に抵抗するようになった

・年功序列・終身雇用の日本的雇用が典型。すでに機能不全を起こしている過去の遺産をひたすら守ろうとして、右肩下がりのまま半世紀が過ぎた

・今の日本では、親は子どもになぜ学校に行かなくてはならないのか説明できないし、自分が会社に通うことの意味すら分からなくなっている

・人種間や男女の格差ばかりが話題になるが、現代社会の最大の格差は「生まれた国」の違い。たまたま豊かな欧米や日本などに生まれた者と、アフリカや南アジアに生まれた者との間には、とてつもない経済格差がある

・私たちはどこで生まれるかを選べないのだから、リベラリズムの原則に立ってあらゆる差別が許されないなら、国境を開放するしかない

・カラニックら、テクノ・リバタリアンを動かしている一番大きな要因は「死の恐怖」。論理的・数学的知能が極端に高い人たちのなかには、幼少期に「死すべき運命」を知ってから、ずっとそれにとらわれている人が多い

・よって、テクノロジーによって変革をスピードアップさせようとする加速主義の本質は、「死の拒絶」



2026年1月3日

ハンドメイド投資家


明けましておめでとうございます。

ブログ12年めは、まずお金の話題から…

私が海外投資に目覚めたのは、アジア金融危機で山一證券が倒産した1997年。

橋本龍太郎政権の「金融ビッグバン」で、ようやく個人でも外国株が買えるようになったタイミングだ。

とはいえ、「ニーサ」や「オルカン」などは、まだ影も形もない時代。米国アマゾン経由でパーソナルファイナンスの原書を買って読み込み、米国籍のインデックス投信を組み合わせて、国際分散投資のシステムを自作した。

当時、そんなハンドメイド投資家の指南役となったのが、オンライン掲示板「海外投資を楽しむ会」を主宰した作家の橘玲氏だ。最近も、『HACK』『テクノ・リバタリアン』『言ってはいけない』などの話題作を書いている。

前回に続いて、日経ビジネス電子版に載った橘玲氏のインタビューを一部紹介します。

・マイクロソフトが「Windows 95」を発売して脚光を浴びた時、証券会社の窓口でおじさんに「マイクロソフトの株はどうやって買えばいいんですか」と聞いたら、「なんですかそれ」。「米国の株です」と答えると、「日本株じゃないのに買えるわけないじゃないですか。もうちょっと株のことを勉強してから来てください」と説教された

・それまでの日本の証券会社には、富裕層の顧客が外交員から提供される内輪の情報で儲けるような、きわめて不公正な商慣行があった。だから自分たちは、オープンな情報を組み合わせて「普通の奴ら」の上を行くことを試みた

・ビットコインが出てきたとき、非中央集権的なマネーというのはものすごく魅力的だと思った

2010年ごろ1万ビットコインはピザ2枚と交換されたが、現在は1ビットコインが8万8000ドル(約1400万円)になっている。だが、初期の頃にビットコインに投資しても、それを長期で持ち続けるのはものすごく難しい

・普通なら価格が10倍になれば、怖くなって売ってしまう。ビットコインのようなボラティリティーの高い資産を保有し続けるためには、国家が発行する貨幣や中央集権的なシステムを拒否する、リバタリアン(自由至上主義者)の信念みたいなものが必要

・暗号資産のシステムを支えるブロックチェーンの仕組みを理解して、それが世界を変える可能性を持っていることに気づくには、きわめて高い論理的・数学的知能が必要

・そして、AIや暗号資産を含むテクノロジーによる社会変革を推進しているのは、イーロン・マスクやサム・アルトマン、ピーター・ティールなど、個人の自由を重視するリバタリアン

・テクノロジーの指数関数的な能力の向上が近代の土台を揺るがし、中規模の国家に匹敵する富と強大なテクノロジーを持つ個人がとてつもない影響力を持つようになった。

この現実を認識しておく必要がある 

Yomitan Okinawa, winter 2025


2025年12月26日

リベラルとリバタリアン

 

HACK』『テクノ・リバタリアン』などの著作がある作家・橘玲氏のインタビューが、日経ビジネス電子版に載っていた。

今まで自分の立ち位置はリベラルだと思っていたが、この記事を読むと、私はあの過激な(?)イーロン・マスクやピーター・ティールらリバタリアン(自由至上主義者)に近い。

記事の一部を紹介します。

 

AIや暗号資産など、テクノロジーによる社会変革を推進しているのは、マスク(テスラCEO)やティール(Open AI創業者)、サム・アルトマン(同)など、個人の自由を重視するリバタリアン

・日本のメディアは、原理主義的で人工中絶に反対する人たちをリバタリアンと呼んでいたが、本来のリバタリアニズムは自由を至上のものとする政治思想で、自己選択権の最大化を目指している

・テクノロジーは自由を与えてくれるし、テクノロジーの進歩には自由が必要。テクノロジーによって自由を拡大することで「よりよい社会」「よりよい未来」をつくることができるという理想主義が、シリコンバレーの中核

・「自分らしく生きたい」というのは現代社会の根底にある価値観で、もはや誰もそれを否定できない。リベラリズムの本質は自己決定権の最大化で、「いつどのように死ぬかも個人が決められるようになるべきだ」という考え方

・日本でも、安楽死の合法化を求める声が多数派。メディアはそれを可視化したくないから世論調査をしない

・現代社会の最大の格差は「生まれた国」のちがい。たまたま豊かな欧米や日本などに生まれた者と、アフリカや南アジアに生まれた者との間にはとてつもない経済格差がある

・私たちはどこで生まれるかを選べないから、リベラリズムの原則に立ってあらゆる差別が許されないなら、国境を開放するしかない。ところがリベラルのなかに、そのような「不都合な主張」をする者はほとんどいない

・その代わり、もっと安全で注目を集めやすい格差として、人種やジェンダーの話ばかりする

・日本人は第二次世界大戦で国家の暴走であれだけひどい目にあったのに、結局いま「国家はやさしいお母さん」で、国が自分たちの面倒を見てくれるのが当然、という意識に戻ってしまった

・そうやって市民が国家に依存するのは「国家主義」。日本では、リベラルな知識人やメディアが率先して「国家主義者」になっている

・リベラリズムの大原則は、市民の自律。まずは自分で何とかするのが基本

Yomitan Okinawa, winter 2025


2025年12月19日

専業パパの告白

 

職場の忘年会に、産休明けのナギサさんが顔を出した。

胸に抱く赤ちゃんは、4か月にして体重8キロ。おっぱいをたくさん飲み、ナギサさん自身はいくら食べても痩せてしまうそう。母は大変だ。

出産には、ダンナが立ち会った。

「分娩室の壁や天井に血が飛び散って、夫は、てっきり私が死ぬんじゃないかと思ったみたい」 

笑って話す、ナギサさん。

もし自分が立ち会っていたら、卒倒して廊下につまみ出されていたかも…

話を聞いただけで、クラっと来た。

わが子の誕生に父親が立ち会うことは、とても大切だとは思う。

でも小心者は、できれば立ち会いを免除して欲しい。

 

前の会社の同僚クリコさんが、一家4人で近所に引っ越してきた。

クリコさんは台湾の男性と結婚し、夫の国で2児をもうけた。さすがはジェンダー平等の国、当たり前のように立会い出産だったようだ。

夫のシャンさん、度胸あるなぁ。

今回、妻の国日本に移住したクリコ一家は、夫婦の役割を交代。妻が外で働き、夫が家事や育児を引き受けている。

二足歩行を覚えて、あらゆる方向に突進する次男(2)を追いかけながら、一家の主役の座を奪われた長男(5)の気持ちにも、そっと寄り添う。

淡々と、マルチタスクをこなすシャンさん。見かけほど簡単なことではない。

そしてイクメン・シャンさんは、恋愛ドラマの主役を張れそうなイケメンだ。自ら、「ぼくの取り柄は顔だけだよ…」と言うそうだ。

でも彼が facebook に寄せた文を読めば、そんじょそこらのイケメンじゃないことがわかる。

人として深みのある、イケメン。

日々の facebook のポストには稀有な、ド直球の彼の投稿を紹介します(原文は中国語・繁体字)。

クリコさん、あなた男を見る目があるね~ 

ただの面食いじゃないんだね~

 

育児はまさに修行~専業パパの本音告白

 最初はただ単純に「育児休業には補助金があるし、取らないともったいない」という気持ちで、会社に半年の育休を申請しました(職業的な燃え尽きもあったのですが)。

ところが専業育児の世界に足を踏み入れてみて、これは仕事というより、徹底した心の修行だと痛感することに……

親になって、というより「主要な育児者」になってはじめて、「見なければ心乱れず」という言葉の深い意味を思い知りました。

以前の私は、「育児にも積極的に参加している、標準以上の優良パパ/夫」だと思い込んでいました。

ところが、専業育児を始めて気づいたのは、自分は結局ちょっとだけよく手伝う、そえもの系パパに過ぎなかったということ。

あの「距離があるからこその気楽さ」は、今思えば最高レベルの贅沢であり、無知でした。

当時は、子どもの衣食住のほとんどを妻が担い、私は単発タスクと週末の楽しい時間だけ担当。

それで「週末なら一人で子ども二人を丸一日見れるし、俺は仕事も家庭もいける男だ」と満足していたのです。

でも、平日の月〜金を継続して見るのと、週末の12日だけを根性で乗り切るのとでは天地の差!

12日だけなら、ご褒美モードでやれる(たくさん遊ばせたり、ジャンク食べたり、生活リズム無視したり、未来の自分から前借りする運用)。

でも平日はそうはいかない。買い物、料理、登園・降園、食事、睡眠、全部きちんとこなす必要がある。

役割が入れ替わって主要な育児者になって、ようやく分かりました。

主要な養育者が抱える精神的負荷、閉塞感、縛られた感覚は、「仕事から帰ってきて子どもを抱っこするだけ」のあの軽さとはまったくの別次元なんですよね。

専業育児の難しさは、社会に大幅に過小評価されている

「専業で子どもを見る」と聞くと、たしかに難しくなさそうに聞こえる。

タスクもシンプル:食べさせる、おむつ替え、寝かしつけ、遊ぶ。

でも、この仕事が難しい本質は、

《コントロール不能》と《絶対的な拘束性》にあります。

拘束感:

時間は完全に細切れ。10分連続で確保できない。トイレの自由すらない(職場でスマホ見ながらトイレしてた頃が懐かしい)。ましてや「自分時間」なんて存在しない。

感情のブラックホール:

幼児の感情は読めず、24時間ずっと「受け止め、ほぐし、切り替え」をし続ける必要がある。理性の糸が何度もちぎれてはつなぎ直され、メンタルが削られる。

低い達成感:

一日で床を10回掃除してもすぐ散らかる。

力を込めて作ったごはんも、子どもは大量に残す。

この仕事には「見える成果」や「報酬」がほとんどない。

だからこそつらい。価値を数字にしにくいから。

その反動で私はデイトレに手を出し、1週間でやめました(笑)。

稼げないどころか育児にも集中できず、本末転倒。早めに気づいて本当に良かった

一見シンプルなタスクでも、相手が小さな子どもになった瞬間、難易度は「簡単」からいきなり「地獄」へランクアップします。

専業主婦/主夫の大変さは、社会に本当に過小評価されており、サポートも十分ではありません。

怨み節から、楽しめる育児へ

最初はネガティブな気持ちが多く、情緒も不安定でした(長く家計を支える側として生きてきたので)。

自己否定:

「自分って無能?日本に来たら稼げなくなるの?」

拘束と孤独:

自由にできる時間はゼロ。子どもとにらめっこ。寝たときだけが唯一の休息(ただし自分が一緒に寝落ちしないことが条件)。

落胆スパイラル:

子どものコントロール不能さに怒ってしまい、その後、自己嫌悪と後悔のループ。

それでも、格闘し続ける中で、少しずつプラスの面も見えてきました。

つながりの強化:

以前はママにしかできなかったことが、今は父である私も普通にできるように。

子どもが私に甘えたり、私だけがすぐ寝かしつけられたり、その特別な絆は言葉にならない。

歩みをゆるめる時間:

子どものゆっくりしたペースに合わせるうちに、僕自身も立ち止まり、「人生の優先順位」や「本当に大事な価値観」を考えるようになった。

心を鍛える修行:

育児は超硬度の砥石のように、ずっと私の忍耐と気性を削り続ける。

自分の限界を知り、崩壊寸前をどう歩くかを学んだ。

子どもがいるからこそ気づく——自分って意外と包容力ある(麻痺してる?)んだな、と。

予想外の副産物:

料理スキルが爆上がり。しかも安定して出し続ける必要がある。

台湾にいた頃なら絶対に起きなかった進化。

次のステップは?

弟はあと1年で幼稚園。

子どもたちが園に通い出したら、私は自分のキャリアと人生を再構築する必要があります。

この深く、そして人生で一度きりの「専業育児の修行」を経て、

自分が本気で打ち込みたい、情熱と意味を感じられる仕事を探したいと思うようになりました。

この修行は、私に自分自身を知る力を与え、家族をもっと愛せるようにし、

そして「自分にとって本当に大切なもの」をはっきりさせてくれました。

もし「専業育児が私に何をくれたのか?」と問われたら、こう言うと思います。

——人生の終わりや、子どもが巣立つ日になっても、

『子どもの幼少期に寄り添えた』と胸を張って言えること。

後悔なく、笑って手を離せること。

それこそが、専業育児がくれた最大の贈り物です

Christmas decoration, Tokyo Ginza, winter 2025


2025年12月12日

能力主義よ さようなら

 

「モルスタのデューデリジェンスで、○○○○を××××して…」

以前、同じ会社で働いていた☆子さんが、いつの間にか外資系金融に転職していた。

年末の東京で久々に会った☆子さんの発言が、まったく理解不能…

ちなみに、「モルスタ」はニューヨークに本社を置く投資銀行モルガン・スタンレー、「デューデリジェンス」はM&Aや投資、融資などを行う際に、対象企業の価値やリスクを事前に、詳細に調査・分析する適正評価手続きのことらしい。

日本語になっても、よくわからん。

語学力を生かした華麗なキャリアチェンジだが、働き方はモーレツそのもの。

締め切りに追われ、残業量は過労死ラインの月90時間

午前1時、2時まで働くこともあるという。

「新聞社時代の、時間に追われて働く感覚が役に立ってます」

と、彼女はいうが…

外資系よ、お前もか。

 

組織開発コンサルタントの勅使川原真衣さん(43)は大学卒業後、まずオーストラリアで日本語教師になり、帰国後は外資系コンサル企業で働いた。一企業コンサルでありながら、「職場に能力主義はいらない」と言っている。

日本経済新聞電子版のインタビュー記事から、ちょっとだけ紹介します。

・長女を出産してから乳腺に悩みを抱えていたが、忙しさを理由に受診せず。コロナ禍でやっと時間ができて病院に行き、進行乳がんと告知を受けた。初めて死を意識した

・がんになって、本当の意味で能力主義とさよならできた。強い自分、頑張る自分であり続けることなどできない。弱さを知ることこそ、本質的な強さなのだと自然体で理解した

・「能力」「実力」と思っているものは、たいがい偶然の産物。たまたま担いでもらった幸運に感謝し、不運が訪れている人の重荷を分け合いたい

・8冊の本を出し、多くの読者に感想を伺った。競争に疲れたり、職場で傷ついたりしている人がこんなに多いのだと再認識した

・組織の問題なのに個人の能力の責任にされて傷ついたことを口にできないから、心に傷として残ってしまう。パワハラではなくても、心理的安全性が担保されない現状を変えていく必要がある

・リーダーが部下をよく見て、得意なことを組み合わせて意見を出し合い、のびのび仕事ができるようにする。間違ったり、ミスをしたりする時には誰もが『ごめんなさい』と言い、互いをリスペクトしあう

・不眠不休で仕事をして大病を経験した者として、睡眠は最も大切だと思っている。尊敬できる人と仕事をすることも大事

Kyobashi Tokyo, December 2025


2025年12月5日

トーヨコ礼賛

 

新聞社で働いていた時、3年連続でホテル泊が年200日を超えたことがある。

出張まみれの仕事から足を洗ったのに、なぜかその後もホテル泊が多い。

名古屋の予備校に毎週通ったせいもあって、今年もホテル泊が100日以上。

…とはいっても、以前と違って宿泊費は全額、自腹だ。

もっぱら、「東〇イン」を愛用している。

10泊ごとにもらえる1泊無料の特典を、もう4回ゲットした。

 

ビジネスホテルチェーンでは、東〇インが一番、快適だと思う。

12㎡に統一された部屋は、窓が大きくて室内が明るい。そして、とても清潔。

壁紙に、水洗いできる素材を使っているそうだ。

客室数日本一を誇り、どこに泊まっても窓やベッド、机の配置が一緒。

朝目覚めると、自分が東〇インにいることは一発でわかるが、

「えっと…どの町にいるんだっけ?」 一瞬、戸惑う。

安心感は、ある。

旅情は…ない。

バスルームは最低限の広さで、ゆっくりバスタブに浸かる気にはならない。

でもシャワーが天井についていて、モンスーンの雨みたいに降り注ぐ(レインシャワー)。

まるで、リゾートホテルのよう。

ただ、2泊3泊するうちに、髪型が「トーヨコ・ヘア」になるから要注意!

シャンプーが上等でないらしく、洗い髪がペッタンコに寝てしまうのだ。

無料朝食の内容は、可もなく不可もなし。何十品目も料理が並ぶシティホテルは食べすぎるから、この程度がちょうどいい。

ふだんパン食なので、和朝食が食べられるだけで、旅気分にさせてくれる。

午前6時30分の提供開始からしばらくの間、朝食会場には長蛇の列ができる。ホテルによって、早い時間帯は中国人団体客に占拠される。

できれば、遅めの時間に行きたい。

そして東〇インは、週末や繁忙期も、原則ワンプライスを貫いている。某ア〇ホテルみたいに、繁忙期に価格を2倍3倍に吊り上げるようなことはない。

利用者には、とてもありがたい。

東〇インの社長は女性だ。露出しまくるア〇ホテルの名物女社長と比べて、上品な雰囲気。最近、メディアの取材に答えて「需給に応じて価格を変動させない分、他社より利益率は低い」といっていた。

今後もリピートしますから、どうかそのポリシーを捨てないで!

A budget hotelroom in eastern Japan, 2025


就職面接では、机に足を乗せないこと!

  「人生の時間は限られている。死を前にすれば、他者からの期待、妙なプライド、失敗することへの恐れなどは、すべて消え去る。失うものは何もないのだから、自分のハートと直感に従う勇気を持とう」 アップル創業者のスティーブ・ジョブズが、スタンフォード大卒業式で行ったスピーチ。がんで...