2025年1月3日

日本を背負って立つ人

 

この春、去年一緒にヒマラヤ登山をした学生たちが、社会に向けて旅立つ。

ヨコさんは見事、外交官試験を突破して外務省に入省。

ゆくゆくは、中国に赴任するらしい。

なっちゃんは、防衛産業系の商社へ。

ヨコさんもなっちゃんも、「大好きな母国、日本のために働きたい」と言う。

そしてあいさんは、水まわり住宅総合機器メーカーに就職。

ヒマラヤ登山中に見たネパールの村のトイレ事情に衝撃を受け、「途上国のトイレをなんとかしたい」のだという。

みんな海外志向が強く、「日本のために」「途上国のために」働くという明快な意志を持っている。

立派だなぁ。

ヒマラヤでひと月、寝食を共にしたのに、ぜんぜん気がつかなかった。


自分が大学生だった時は、ほぼ100%、私利私欲で就職先を選んだ。

「カナダ・エスキモー」「ニューギニア高地人」「アラビア遊牧民」を著したジャーナリストの本多勝一氏に憧れて、よし自分も辺境ルポルタージュを書くぞと、新聞社を志望した。

でも本多氏のような正義感は、これっぽっちもない。

「会社のお金で、いろんな国に行けそう」

それが志望動機のすべて

なんて軽薄な!


そして、新聞社を早めに辞めた後は、職を転々とした。

認知症専門グループホームのレク係、デイサービスの送迎ドライバー、生活保護家庭の子の無料塾講師、在住外国人向け日本語教室講師、車いす利用者の送迎ドライバー、アマゾンの巨大倉庫でピッキング、自然学校インタープリター、ゲストハウスの客室係、居酒屋のホール係、末期がん患者専用病棟の看護助手…

ある時はNPOスタッフ、またある時は地方公務員として働いた。

職選びに大まかな傾向があるような、ないような…福祉関係が多いのかな。

どうも自分は、ひとつ事に熟達するよりは、いつも何かのビギナーでいる方がいいみたい。(ブログのネタにもなるし)


新聞社を退職した日から、「自分メディア」として毎週更新のブログを始めて、丸10年になりました。

私に面白いことを言ったばかりにブログに書かれてしまった皆さま、ごめんなさい!

でも大丈夫! 誰も読んでませんから!

いつまで続くかわからないけど、今年もよろしくお願いします。

Mt Tateshina, Japan



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