セブ島英語留学中は毎日、授業前に近所のフィットネスクラブで汗を流した。
その朝は、留学仲間の女性と一緒にトレッドミルで走る。高校時代は中長距離走の選手だった彼女は今、ジャカルタ在住。日本人学校に併設された幼稚園の先生をしているという。その前はホーチミンの幼稚園で働いていたそうだ。
世界を渡り歩く幼稚園教諭! 世の中、いろんな生き方があるものだ。
私が2年前にフィリピンを訪れた時は、ワクチン接種証明、PCR陰性証明、フィリピン保健省の登録証明、コロナ陽性時に入院費用3万5千ドルをカバーする海外旅行保険の証書、がないと入国できなかった。
いまはパスポートだけでOK。やっと自由に世界を歩けるようになった。
そのコロナ禍の最中に、マスク着用自由を貫いた公立中学校が栃木県にある。
日本にもこんな学校があったのか…
以下は日経ビジネス電子版に掲載された原口真一校長の記事の要約です。
・校長には学校の方針を決める大きな権限がある。校長が「空気」に流されず、自分の頭で考えて判断し理想とする教育を実践することが重要
・私は学校長として、パニック的に感染対策に走る社会全体の「空気感」だけで状況を判断しないようにした
・「1人の感染者が次に何人に感染させるかの指標」や「陽性者数」などのデータとともに重視したのが科学的根拠。空気感染しないというエビデンスがあるのに、マスクを着用し続けることに当初から疑問を抱いた
・人は吸った酸素のうち30〜50%が脳に運ばれる。成長期の子どもがマスク着用で生じる酸欠リスクは大きく、免疫力の低下も招く。「話すな、集まるな、触れ合うな」の同調圧力にさらされ続ける子どもがふびんだ
・10代という感受性豊かな時間は二度と戻ってこない。その時期に感染対策だけに固執するのは失うものが大きすぎ、学びの質も大きく低下する
・運動会もマスク着用自由。保護者も生徒もほとんどが素顔で競技したり、踊ったり、応援したりした。文化祭での合唱もやった。21年3月の卒業式もノーマスク。何人もの親御さんから「先生が校長で本当によかった」と言われた
・保護者には丁寧に説明した。私の考えに賛同してくれた保護者が別の保護者に伝えてくれたおかげで、理解がどんどん広まった
・その分、責任も負わなければならない。生徒や教職員に陽性者などが出れば全責任を負うつもりだった
・学びとは「たった一つの答え」を求めるのではなく、一人ひとりが自分の「最適解」を求めること。コロナ禍では一つの答えしか求めず、それを子どもや教育にも強いてきた
・学びとは何なのか、物事を問い直すことがいかに大切か――。大人が、特に「思考のプロであるべき教育者」が、もう一度考えなければいけない
Matsumoto Japan, April 2024 |
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