地下鉄の初乗り800円の街から、タクシー初乗り100円の街に来て、心の底からホッとしている。
でも実際のところ、お金を使っている時間がない。
ここセブ島の英会話学校は、その多くが韓国資本。主なターゲットは学生だ。寮を併設した学校の敷地内に生徒を閉じ込めて、「スパルタ式」「セミ・スパルタ式」と呼ばれる厳しい指導方法で、短期間で英語を叩きこむ。
放課後、自習室に監視付で学生を閉じ込めたりする学校もあるようだ。
私は主に社会人を対象にした日本資本の学校を選んだので、そこまで厳しくない。でも1日7時間(うち5時間がマンツーマン形式)の授業をこなし、予習復習の時間も含めれば、起きている時間の大半は英語漬けになる。
朝7時。朝食は学校が和風弁当を配ってくれる。
その後、6階にある寮の自室から同じ建物の8階にある校舎に「通学」。
ランチタイムは、学校から徒歩5分圏内にある安食堂や屋台から、フィリピンのおかず2~3品とご飯をテイクアウトする。
グループレッスンの先生に教わったローカル食堂の「ゴーヤと卵の炒め物」や「カボチャのココナツミルク煮」は、かなりいける。おかず3品とご飯を頼んで、たいてい100ペソ(250円)以内で済む。
同じ週に入学した同期生は、大学教授、内科医、日本語教師、航空機エンジニア、理学療法士兼プロボクサー、会社員、高3女子、そして個人投資家兼看護助手、という面々だ。
年齢もバックグラウンドもさまざま。国籍は日本と韓国。
留学期間は1週間の人が多い。やっとひねり出した貴重な休暇を、この英語留学に充てている。
私「その7日間の休暇は、年に何回取れるんですか?」
マサさん「いや10年に一度の慰労休暇です」
私「えっ…」
マ「ここに来るの、ニョーボにはすごく反対されました」
そのマサさん、朝と夜に個人レッスンを1時間ずつ追加して1日9時間レッスンを受けた上に、最終日には英語プレゼンテーションまでこなし、その日の深夜便で帰国していった。
高校生は2人来ている。
高3女子「私は来たくなかったんだけど、親に言われて仕方なく…」
高2女子「学校の英語だけでは将来使いものにならないから、親に頼み込んで来させてもらいました。だから両親には感謝です」
対照的なふたりだが、共にキャビンアテンダントになるのが夢だという。
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