2023年9月1日

サマキャン点描

 

都会育ちの小学生が、八ヶ岳の森でテント生活を送るサマーキャンプ。

この夏も、各コース25人が6回に渡って、引いては寄せる波のようにやってきた。

・酷暑の東京から、涼風吹き渡る森に降り立ったリュウヤ(小4)。

とっても嬉しそうに発した第一声が、

「とりあえず、塾の宿題から逃げられた!」

そこですか…

・3班の班長に指名されたカンタロー(小5)が自己紹介で、

「サマーキャンプでいちばん楽しみなのは、おみやげタイムです!」

なんの忖度もなく、宣言した。

確かに、霧ケ峰をハイキングした後、売店でおみやげを買う時間が設けられているのだが…

あなたは…そこですか…

・ハイキングの朝、山頂で食べるおにぎりを子どもに配った。すると、

「塩おにぎりしか食べられないのに、塩おにぎりがない!」

「買ったおにぎりは食べられない!」

という抗議の声が上がった。いずれも女子だ。

買ったおにぎりが食べられない? 添加物が心配なのかな。

「じゃあ今朝のロールパン持っていく?」(スーパーで買ったやつだけど)

「うん、それなら持ってく!」

要するに、ごはん好きの子が多い中で、数少ないパン党なのね。

・下山後のおみやげタイムは、予想以上の盛り上がりを見せた。品物をお小遣いの範囲に収められない子が続出。われわれスタッフがレジ前に陣取って、電卓片手にひとりひとり、合計金額を計算することになった。かなり忙しい。

そこにサクラコ(小1)が、「コアラのマーチ」やポテトチップスなど、どこでも買えるようなお菓子を両手に持って現れた。

「サクラコちゃん、それ自分用でしょ! おみやげっていうのはね、パパやママに買うものなんだよ」

「……」「……」

サクラコ、あくまで無言で押し通す。

その鉄の意志に、降参。

・「パパとママにはおみやげ買うけど、おねえちゃんには絶対に買わない。大っきらいだから」(マナカ・小5)

そういうお年頃なんだね。

そのうち変わるさ。

・おみやげに冷感タオルを選んだのは、コウキ(小1)だ。

「暑い中、キッチンカーで働いてるママにあげるんだ」

…ほっこり。



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