東京の知人に、会員制リゾートホテルの宿泊券を束で頂いた。
まだ遠出は控えたいから、とのこと。宿泊券の有効期限は、3月末日。
日々の用事はオンラインで済むので、さっそく利用させて頂く。直前予約なのに、簡単に部屋が取れた。全90室のうち、1泊目は7室、2泊目は4室、その後も軒並みひとケタしか予約がないという。
家から車で20分ほどの森にあるそのホテルに滞在し、日中はNPOの会議に出たり、職場の研修に行ったりして過ごした。料理や食器洗い、掃除、洗濯、買い物から解放されて、快適なホテルライフだった。
館内のレストランでコースディナーを食べていると、隣のテーブルからハワイの別荘がどうの、という会話が聞こえてくる。客層はカップルばかり。少々居心地が悪く、その後はテイクアウトして部屋で食べた。
滞在中に受講した、オンライン英会話。その日の先生は偶然、五つ星ホテルで働く31歳のホテルウーマンだった。
「マニラのデュシタニ(旧ニッコーホテル)で働いています。大学の観光学科を出て、インターコンチネンタルとホリデイ・インで働き、ここが3社め」
「セールス担当なので、毎日が外回り。真夏にスーツで街中を駆け回るのは大変だけど、色々な人に会えるのがこの仕事の魅力です」
「ビジネススーツは会社経費で買えて、ランチも無料で食べられるので、たいていホテル内のイタリアンに行きます。ボンゴレが大好き」
「アメリカ、オーストラリア、日本からのゲストで連日賑わっていたのに、コロナ禍で外国人がいなくなり、今ホテルはフィリピン人の一時隔離先になっています」
「ゲストが減って週1日しか働けないので、副業として4か月前にオンライン英会話講師を始めました。日本人は礼儀正しいから好き。同僚にもこの仕事を勧めています」
「今なら1泊90ドルで泊まれますよ!」
私の部屋のハウスキーピング担当は、ベトナム人女性。コロナ禍で、ずっと帰国できないでいるという。
どこの国でも、いまホテルで働く人は大変だ。
ようやくワクチン接種が始まり、夜明けは近いかも知れない。
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