・第一次大戦末に流行した「スペイン風邪」の致死率は2%台で、2500万人の命を奪った。新型コロナの致死率も2%台と見なしている。現在、世界の総人口は当時の4倍。死者数はスペイン風邪より増えるかも知れない
・スペイン風邪の流行は1年余り続いた。新型コロナの流行も1年以上、2年続く可能性も
・16世紀、スペインの探検家ピサロが率いる170人が、兵力8万人の南米インカ帝国を征服した。スペイン兵が持ち込んだ天然痘ウイルスが、免疫のないインカ兵に感染して「生物兵器」になった。今回、私は中国当局の責任を問う
(以上、ジャレド・ダイアモンド 米人類生態学者)
・ニューヨークではコロナ禍が劇的に広がり、多くの命が失われている。健康のすぐれない人、貧しい人に対して特に過酷な状況だ。米国の甚大な貧富格差が、健康格差として露骨に表れている
・公的医療保険制度が整っていない米国は、健康を手にする権利を明確な基本的人権として認めていない例外的な先進国だ
(以上、ジョセフ・スティグリッツ 米経済学者)
・危機は経済弱者に厳しく当たる。新型コロナの感染拡大に伴う経済封鎖により、世界で約5億人が貧困に追い込まれる(オックスファム 国際民間団体)
・日本政府が支給する国民1人あたり10万円は、「打ち出の小づち」のようにお金が湧いてくるわけではない。赤字国債が財源となる今回の場合、将来の国民が支払う税金を配り直しているのが実態だ
(木内登英 野村総研エグゼクティブ・エコノミスト)
・「コロナ後」の世界はどうなるか。短期的にモノや人の動きが滞るとしても、長続きしない。経済の立て直しに自由貿易は不可欠だから
・移民も増え続ける。米国でコロナの最前線でがんばっている医師の4人に1人、看護師の6人に1人は外国生まれ。欧米社会は移民抜きでは成り立たない
・中長期的には国家の役割が増し、規模も権限も拡大する。「大きな政府」への流れが強まる
・多くの国が中国への過度の依存をやめる。重要な産業の国内回帰も
・巨大IT企業は今回の「勝ち組」として、一段と影響力を増す
(以上、大塚隆一 読売新聞編集委員)
・恋人の下宿に移って外出禁止の生活を始めたイタリアの男子学生は、「コロナ時代には愛だ」と、父親からエールを送られた (内田洋子 ミラノ在住の作家)
・「イタリアはヨーロッパの玄関である。自分たちだけでなく、他への責任がある」
「生きていたら、経済のどん底からも必ず立ち直れる。物事の重要さの順位を肝に銘じ、弱い人を守り、他人への責任を果たしましょう」
(ジュゼッペ・コンテ イタリア首相)
Tateshina Japan, spring 2020 |
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