「人生の時間は、限られている。常に死を意識していれば、他者からの期待や邪魔なプライド、失敗することへの恐れなど、取るに足らないものだと思える。失うものは、何もない。自分のハートと直感に従う勇気を持とう」
アップル創業者、スティーブ・ジョブズがスタンフォード大卒業式で行ったスピーチ。がんで余命宣告を受けた人の言葉だけに、なおさら凄みを感じる。
20年以上勤めた東京の会社を辞める時、YouTubeでこのスピーチを何度も聞いて、背中を押してもらった。晴れてフリーランスになった矢先、妻にがんが見つかる。そして、ジョブズと同い年で、天国に旅立っていった。
命の有限性を思い知った今、改めて彼の言葉をかみしめる。
STAY HUNGRY. STAY FOOLISH.
・うちの息子はイタリアで生まれ、日本、シリア、ポルトガルで育ち、アメリカの大学でロボット工学を専攻した。言葉は4カ国語を話せる
・そんな「黄金の経歴」を持つ彼が、日本の就職活動で落ちまくった。私は息子がオンライン面接を受けている様子を見て、「ああ、こいつが日本で就職するのは無理だわ」と確信した
・その態度の横柄なこと。マナーがアメリカ風というか、物言いが率直過ぎる。椅子に深く座って腕を組みながら「いや、それについてはそうは思いません」「お宅の会社の方針はそうかもしれませんが、僕の考えはそれとは少し違いますね」。私は脱力して、その場で崩れ落ちそうになった
・日本では調和を乱すような異端者はご法度で、「あなた色に染まります! 御社の経営方針に引かれています!」という態度を示さないと採用されないんだよ、と息子を激しく諭した。でも、ピンと来ていない
・日本は、調和重視の島国精神でここまでかたどられてきた国。出る杭は叩くか抜くかで、自分たちも一緒に飛び出す杭になろう! というのはない。端的にいうと、スティーブ・ジョブズみたいなのは社会に歓迎されない
・もっとも、ジョブズは基本的にどこでも無理。若い頃のジョブズは、ロン毛で風呂嫌いで不潔。足が汚い時は、便器の中に足を入れてざーっと洗っちゃう
・就職面接で部屋に通された時、はだしで小汚いジョブズは、担当者が来るまで机に足を乗せて、まさにふんぞりかえって待っていた。それで放った一言が「で、オレ、雇ってもらえるんですよね?」
・企業の人事担当者には、人間を表層的な言動で決めつけない「審美眼」が必要。異端だけど、最悪だけど、だからこそイノベーターとして他の人にないセンスを持ち、とんでもない発想を生む。それで社会も経済も動く。だから我慢だ、とわきまえる。つまり、天才や異端がどうのではなく、周辺の人間の問題

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