トーヨコ礼賛

 

新聞社のカメラマンをしていた頃、３年連続でホテル泊が年200日を超えた。

出張続きの働き方から足を洗ったはずなのに、その後もホテル泊が多い。

名古屋の予備校に通ったせいもあり、今年もホテル泊が100日以上。

…とはいっても、以前と違って宿泊費は全額、自腹だ。ホテルはもっぱら「東〇イン」を愛用している。

10泊ごとにもらえる１泊無料の特典を、もう４回ゲットした。

 

ビジネスホテルチェーンでは、個人的に東〇インが一番だと思う。

客室数日本一を誇る12平方メートルに統一されたその部屋は、窓が大きくて、室内が明るい。

そして、いつも清潔だ。壁紙に、水洗いできる素材を使っているそうだ。

そして、日本全国どのホテルに泊まっても、窓やベッド、机の配置が一緒。

朝目覚めると、自分が東〇インに泊まっていることはわかるものの、

「えっと…どの町の東〇インだっけ？」

一瞬、戸惑う。

安心感はあるが、旅情はない。

バスルームは最低限の広さで、ゆっくりバスタブに浸かる気にはならない。でも、シャワーが真上から雨みたいに降り注ぐようになっていて（レインシャワー）、シャワー党の自分には快適だ。

ただ、２泊３泊するうちに、髪型が「トーヨコ・ヘア」になるから要注意！

シャンプーが上等でないらしく、洗い髪がペッタンコに寝てしまうのだ。

無料朝食の内容は、可もなく不可もなし。おいしそうな料理が何十品目も並ぶシティホテルの朝食ビュッフェは食べすぎてしまうから、この程度がちょうどいい。

ふだんパン食なので、和朝食が食べられるだけで、旅気分にさせてくれる。

午前６時30分の提供開始からしばらくの間、朝食会場には長蛇の列ができる。またホテルによっては、早い時間帯は中国人団体客に占拠される。できれば、遅めの時間に行きたい。

そして東〇インは、週末や繁忙期も、原則ワンプライスを貫いている。某ア〇ホテルみたいに、周囲のホテルが満室と見るや、価格を２倍３倍に吊り上げるようなことはない。利用者には、それがとてもありがたい。

東〇インの社長は女性だ。露出しまくるア〇ホテルの名物女社長と比べて、写真で見る限り上品な人。最近、メディアの取材に答えて「需給に応じて価格を変動させない分、他社より利益率は低い」といっていた。

今後もリピートしますから、どうかそのポリシーを捨てないで！

A budget hotelroom in eastern Japan, 2025