この夏もやって参りました、怒涛のサマーキャンプ月間!
東京の小学生が25人ずつ、6波に渡って自然学校の森に押し寄せ、2泊3日のテント生活を送る。
「リサちゃんは東京のどこに住んでるの?」「…南麻布」
参加費を値上げしたせいか、今年は富裕層の子弟が増えたようだ。
この春、移動教室や課外授業でたくさんの小学校を受け入れた。一部の教師が子どもたちに高圧的な態度で接するのを見て、少なからぬ違和感を覚えた。だからサマーキャンプでは、子どもたちを「小さい大人」として扱った。
「非指示的」に接し、「共感的理解」と「無条件の肯定的配慮」を心がけた。
我ながら、立派なリーダーだと思う。その結果どうなったか、というと…
無条件に、ナメられた。
食事の時はウチの班だけ、おしゃべりやいたずらで大騒ぎ。いつまで経っても食べ終わらない。あんまり急かしたくないしなぁ、と思っているうち、他の班が食器を片づけ始める。
「また宮さんの班がビリですか…」
前職は永田町のプライベートエクイティ・ファンドだという、切れ者キャプテン・なっちゃんの冷たい視線が、背中に刺さる。
「お願いだから早く食べてよ~」と小学生に懇願している自分が…哀れだ。
さらに悪いことに、私の班には「片づけられない女」が集まっていた。キャンプ2日目の女子テントは、ヘアバンドやら鼻をかんだティッシュやら、脱ぎ捨てられたパンツやらかわいい靴下の片方やら、が散乱した。
(あまりの凄惨さに写真を撮ったけど…非公開とします)
「キョウカさん、シャワーの順番が来たよ」と促しても、
「パジャマもタオルもなくした!」と言って、動こうとしない。
「この着替え、シホさんのでしょ」と1年生のシホに手渡したら、
「畳んで!」と、投げ返された。
「…また宮さんの班が、ビリですか」
切れ者キャプテン・なっちゃんの冷たい視線が、またもや背中に刺さる。
キャンプ最終日、シホが「6泊7日のサマーキャンプってないの?」と聞く。
「2泊じゃ足りない?そんなに楽しかったんだ、嬉しいね」「いや、ここにいる間はママに怒られなくて済むから」
子どもたちを新宿行きの特急あずさに乗せ、やっと自然学校に静寂が戻った。
「さっき、宮さんの班にいたあらたんのママから電話があったよ」
校長のまりさん(←親御さんからのクレームを一手に引き受ける気の毒な役柄)が、ボソッと言う。
「また苦情かと思ったら、ウチの子を1分でも長く預かっといて下さい!だって」
あぁやっぱり。あの小さい人たち、実は札付きのワルだったのね。
親子のさまざまな思いが交錯する、信州の森のサマーキャンプ…
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