2024年8月23日

サマキャン3日目のプッツン

 

あ~、またやってしまった。

サマーキャンプ3日目のプッツン。

今回の現場は男子テント。その朝も、テント内はありとあらゆるモノが散乱して、足の踏み場もない。あと30分で迎えのバスが来るというのに。

早く全員のリュックに荷物を詰めて、テントを畳まなくては…

あぁそれなのに、ギャングエイジの悪ガキどもは、今日もいたってマイペース。「このパジャマ誰の?」「この懐中電灯は?」と聞いても、そっぽ向いて「ぼく知らない」。

そのうち1年生のあおくん(ひとりっ子)が、

「ボクちゃんの帽子がない~」と騒ぎ始めた。

「そのうち出てくるから、まず他のものから整理しようよ。このタオル誰の?この下着は?」「ボクちゃんの帽子どこ~? 帽子がないよ~、帽子帽子!」

他の男子は、ガン無視。こっちは寝不足と疲労でフラフラなのに…

つい、大声が出た。

テントの外で同僚が、「ホトケの宮さんがキレた」と喜んでいる。

(おんどれら何さらしとんねん! 下手に出りゃーつけ上がりやがって、なめとんのかワレ! いてこましたろかー!)

と、河内弁でまくしたてたら、さぞかしスッキリしただろうな~

でも私ごときが怒ったぐらいで、まったく効き目なし。そもそも、自分のことは自分でやろうという発想がない。家では全部ママがやってくれるのだろう。

結局みんなのママに成り代わって、彼らの荷物を全部ひとりでパッキングする羽目になる。

 

いつも他のスタッフに、「宮さんは子どもに優しすぎる」と言われる。

この前は小6の女子に、「宮くんは子どもに優しすぎる」と真顔で諭された。

そんなこと言われても、上手な怒り方がわからない。

子どもへの接し方って、本当に難しい。

 

サマーキャンプでは毎回、ホームシックになる子が出る。

日が落ちた頃、「ママに会いたい~」と言って泣き出す。男の子が多い。

こういう時は、我ながら冷淡だ。

何しろこちとら、生まれも育ちも日本国外。小学生の頃は、粗野で不潔なフ〇ンス人のガキどものサマーキャンプに、1か月単位でぶち込まれた。

「あ? たった2泊でママに会いたいだ? 勝手に泣いてろ」なのだ。

でも女の子がさめざめ泣いていると、話は別。放っておけない。

女性スタッフによると、半分は気を引くためのウソ泣きだというが…

あれが演技だとすると、女の子って生まれながらの名女優!

喜んで、だまされたい。優しく慰めてあげたい。

扱いが不公平?

世の中、そんなもんでしょう。

Yatsugatake Japan, summer 2024




0 件のコメント:

コメントを投稿

肉食女子

わが母校は、伝統的に女子がキラキラ輝いて、男子が冴えない大学。 現在の山岳部も、 12 人の部員を束ねる主将は ナナコさんだ。 でも山岳部の場合、キャンパスを風を切って歩く「民放局アナ志望女子」たちとは、輝きっぷりが異なる。 今年大学を卒業して八ヶ岳の麓に就職したマソ...