2024年5月17日

愛人を作るのは合理的判断

 

ここ数年、女性問題で失脚する男性経営者が後を絶たないらしい。

ウエルシアの社長が愛人問題で辞任。タムロンの社長も、ホステスを経費で海外出張に同伴させて辞任。ENEOSの会長と社長も、相次いでセクハラ行為で失脚したという。

この件について、英ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス准教授で進化心理学者のサトシ・カナザワ氏が、ものすごいことを言っている。

これってホント? 以下、日経ビジネス電子版のインタビューを要約します。

一般的に男性は経営者を目指して懸命に働いており、無意識のうちにより多くの女性と情事を重ねることをその目的としている。経営者になることは手段にすぎず、女性との情事こそが本来の無意識的な目的

・経営者になれば、女性を引きつける上で有利となる富と権力が手に入る。女性スキャンダルを起こす男性経営者は、本来の目的を達成しているだけ

・なぜ男性は富と権力で女性を引きつけられるのか。教育の機会や食料を提供するなど、子どもの養育に必要な投資の能力が高いことを女性に示せるから

・ヒト以外のほとんどの種は母親だけで子どもを育てるので、母親は父親の持つ富や権力には関心がない一方ヒトの場合、父親も子どもの養育に加わるので、母親は富と権力を持つ男性との繁殖を好む

・男性経営者がセクハラ行為に走るのは、女性を魅了できるほどの富と権力を得たと思い込むから。男性は繁殖相手である女性に様々な方法でアプローチするが、その一つがセクハラ

・セクハラは人類の歴史を通じてずっと行われてきた。ただ四半世紀前から社会規範が変わり、セクハラの加害者が制裁を受けるようになった

・より多くの女性との情事を重ねることが経営者になった本来の目的なので、男性経営者が妻以外の女性にアプローチするのを防ぐのは非常に難しい

・一生懸命働いて経営者になった男性に対して「不倫するな」と説くことは、一生懸命働いてお金を稼いだ人に「お金を使うな」と言っているようなもの

・ビジネスで大きなリスクを取って成功した彼らは、経済学や人格心理学の言葉を借りれば「リスク愛好型」の人間。不倫するリスクも取りがち

・さらに、愛人問題で経営者が失脚する確率は小さいのが現実。「女性スキャンダルに発展する恐れがあるから不倫するな」と主張することは、「墜落事故のリスクがあるから飛行機に乗るな」と言っているのと同じ

・愛人がいる経営者のほとんどが、無事に過ごせている。リスクを取ってでも愛人をつくることは合理的な判断といえる

 

たとえ「進化心理学」的にはそうであっても、自分は違う!と言いたい。

富と権力なんか握ったことないから、断言はできないけど…

Musee d'Art Moderne de la ville de Paris, 2024


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