「経済評論家の父から息子への手紙~お金と人生と幸せについて」山崎元著 Gakken
今年の元日に65歳で亡くなった著者が、がんと診断されてから書いた本。
著者は転職を12回繰り返して、国内外の金融機関を渡り歩いた。その間、手数料の高い(金融機関が儲かる)アクティブ投信より、実は手数料0.1%のインデックス投信の方が儲かることを、明快な根拠とともに主張し続けた。
一貫して消費者サイドに立つその姿勢ゆえ、勤務先ではさぞ逆風が強かっただろう。
今回はこの本の、投資以外の部分を紹介します。著者の息子は、大学1年生。
・興味を持って面白いと思える仕事でないと、ライバルに勝つための努力が続かない。これは競争上、決定的に不利
・しかし、好きなことで稼いで豊かさを得るのは簡単ではない。むしろ、好きでないことを我慢して稼ぐことが豊かさへの近道になる場合が多い
・自分を変える方法は、付き合う人間を変えるか、時間の使い方を変えるかの2通り
・自己投資の中身は「知識」「スキル」「経験」「人間関係」「時間」
・人間関係の基本は「時間厳守」と「さわやかなあいさつ」
・デートの時にクレジットカードをリボルビング払いで決済する相手とは結婚しない方がいい。経済観念の乏しい相手と結婚すると苦労する
・各種の経験や、豪邸の所有のような自由はお金で買える。名声も買えないことはない。ある種の人間関係も、お金で買えないことはない。しかし、ナチュラルにモテるという状況をお金で買うことは難しい
・モテない男は幸せそうに見えない
・モテる男になるためのコツは、心からの興味を示しながら、相手の話を熱心に聞くこと。ひたすら聞く。これが肝心だし、これだけでいい。自分から行う自分語りは一切いらない
・いわゆるスペックの高い男でも、自分語りが多い男は驚くほどモテない
・人間の幸福度は、ほとんど100%自己承認感(自分が承認されているという感覚)でできている
・自己承認感によって人をコントロールすることを最も大規模に成功させているのが宗教
・幸福は、人生全体を評価して通算成績で感じるようなものではなく、日常の折々に感じるもの。幸福感とは「その時に感じるもの」。
日常の一日一日、一時一時を大切にしよう
・自分にとって、どのようなことが嬉しくて幸福に感じるのかに気づくといい。できたら、それを言語化しておこう
Varanasi India, March 2024 |
0 件のコメント:
コメントを投稿