AさんとBさんは、ともに80代の男性患者。自力では立つことも歩くこともできない。週2回のお風呂タイムには、いつも女性看護師が2人つく。
Aさんは、とても気持ちよさそう。やれあそこが痒い、ここを掻けと注文が多い。片やBさんは、無言でギュッと目を閉じ、カチカチに固まっている。風呂から上がると、「女性は恥ずかしくてダメなんだ…」とため息をつく。
私「Bさん、観念して下さい。きれいな女の人を侍らせて、ある意味この世の楽園じゃないですか!」
「プレジデント」11月3日号の特集は「人生の価値」。気に入った文章を紹介します。
・教養とは学歴の高さや博識さではなく、さまざまな経験や実践、読書などによって地道に培っていくべきもの。教養=リベラルアーツとは、「自由になるための技術」のこと__楠木建・一橋ビジネススクール特任教授
・SNSほど人の幸福感を揺るがすものはない。フェイスブックに時間を費やすと、悲しい気持ちや寂しい気持ちになるという学術的な調査結果もある。「他人との比較」がその元凶(同)
・ハーバード大学の調査によると、70歳を過ぎて長生きする人の最も大きな要因が「友人が多いこと」。しかも異性の友人が多いかどうかが重要で、配偶者の有無より異性の友人の有無が長寿に影響する__諸富祥産(心理学者)
・日本人は周りに合わせようとする気持ちが強く、自分のしたいことを抑えてしまいがち。これは面白いことをする人が「かぶき者」と言われて打ち首にされ、新しいこと、面白いことをするのがタブーだった江戸時代の文化が今も染みついているから(米田肇・ミシュラン三ツ星オーナーシェフ)
・年を取っても「充実した時間を過ごした」と感じるためには、記憶に残る変化をたくさん作ること。新しいことに挑戦してみれば、多くの変化を身に染みて感じることができる__本川達雄(生物学者)
・自分が面白がれる新しいものに出会えるかどうかは、行動量に比例する__為末大(オリンピアン)
・話をしていて、自分の中にふっと新しいアイデアが浮かんできたり、不安な気持ちが解消されたり、なんだかわくわくしてきたりすれば、それは対話の相手がもたらしたもの。対面する人間の知性や感性を活性化する人は「すぐれた人物」と断じてまず間違いない__内田樹(著述家・武道家)
・「人を見る目」というのは苦労して身に付けるものではない。感度のよい身体を持っていれば十分。誰かが近くに来た時に自分の中で「アラート」が鳴ったり、耳障りな「ノイズ」がしたら、なるべく近づかない方がいい(同)
・個性というのは履歴書に箇条書きにするものでもないし、自分で早く見つけて必死に育てるものでもない。もし個性というものがあるとすれば、それは他人が見つけて、他人が活かしてくれるもの(同)
Matsumoto City Museum of Art |
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