ネパールの首都カトマンズから、9時間バスに揺られて車道の終点へ。
ここからいよいよ、ベースキャンプまで1週間の徒歩旅行が始まる。
その夜のこと。
村のロッジに着くと、3人部屋を3つ、当てがわれた。
「じゃー、ミヤサカさんはこっち」
マソラさん(3年・女)に招き入れられたのは…なんと、女子2人との相部屋だ。
こう見えて、私は「男女七歳にして席を同じうせず」の国の末裔である。
丁重にお断りした。
そっちがよくても、こっちはよくないのだ。
R大学山岳部の8人(19~22歳)と行動を共にして、いちばん驚いたのは、男女相部屋を全く気にしないこと。
カトマンズのホテルでも、ひなびた山村のロッジでも、そして登山中のテントでも、常に男女が混ぜこぜ。
しかもその日その日で、相部屋になるメンバーが、ランダムに入れ替わる。
登山後に戻ったカトマンズでは、ホテル側の都合で部屋がツインルームばかり。それでも、男女が混ぜこぜに寝ていた。
男同士、女同士で寝た方が、よっぽど気楽でいいと思う。
でも彼らは、そうは思わないらしい。
「いつも同じ人と一緒だと、話すことがなくなる」
そう言って、学年や性別に関係なく、部屋割は毎日シャッフルされた。
徒歩旅行も8日目、いよいよ標高4800mのベースキャンプ予定地に着く。雪の上を平らにして、2つの黄色いテントを立てた。
そして男子4人、女子4人が、それぞれ分かれてテントへ。
…という期待むなしく、当然のように、ここでも男女が混ぜこぜ。
もう逃げ場はない。
初めて妻以外の女性と…テントを共にしてしまった。
この高度では、酸素が平地の半分強。トイレを探して物陰に行くだけで息が切れ、エアマットに息を吹き込むと、頭がずきずき痛んだ。
しかも、かれこれ10日も風呂に入ってない。頭が猛烈にかゆい。
男女七歳にして…?
どうでもいいや。この際。
Are you really Himalayan climbers? |
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