2023年4月14日

Z世代のジェンダー感覚

 

ネパールの首都カトマンズから、9時間バスに揺られて車道の終点へ。

ここからいよいよ、ベースキャンプまで1週間の徒歩旅行が始まる。

その夜のこと。

村のロッジに着くと、3人部屋を3つ、当てがわれた。

「じゃー、ミヤサカさんはこっち」

マソラさん(3年・女)に招き入れられたのは…なんと、女子2人との相部屋だ。

こう見えて、私は「男女七歳にして席を同じうせず」の国の末裔である。

丁重にお断りした。

そっちがよくても、こっちはよくないのだ。

 

R大学山岳部の8人(1922歳)と行動を共にして、いちばん驚いたのは、男女相部屋を全く気にしないこと。

カトマンズのホテルでも、ひなびた山村のロッジでも、そして登山中のテントでも、常に男女が混ぜこぜ。

しかもその日その日で、相部屋になるメンバーが、ランダムに入れ替わる。

登山後に戻ったカトマンズでは、ホテル側の都合で部屋がツインルームばかり。それでも、男女が混ぜこぜに寝ていた。

男同士、女同士で寝た方が、よっぽど気楽でいいと思う。

でも彼らは、そうは思わないらしい。

「いつも同じ人と一緒だと、話すことがなくなる」

そう言って、学年や性別に関係なく、部屋割は毎日シャッフルされた。

 

徒歩旅行も8日目、いよいよ標高4800mのベースキャンプ予定地に着く。雪の上を平らにして、2つの黄色いテントを立てた。

そして男子4人、女子4人が、それぞれ分かれてテントへ。

…という期待むなしく、当然のように、ここでも男女が混ぜこぜ。

もう逃げ場はない。

初めて妻以外の女性と…テントを共にしてしまった。


この高度では、酸素が平地の半分強。トイレを探して物陰に行くだけで息が切れ、エアマットに息を吹き込むと、頭がずきずき痛んだ。

しかも、かれこれ10日も風呂に入ってない。頭が猛烈にかゆい。

男女七歳にして…? 

どうでもいいや。この際。

Are you really Himalayan climbers?


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