遅ればせながら、「コロナ」のワクチン接種を受けたくなった。
ふだん蓼科の森で暮らし、同じ森にある職場にマイカーで通勤していると、ついコロナの存在を忘れてしまう。
わざわざ注射器で体内に異物を入れる行為も、気が進まない。
そうこうしているうちに、作家・橘玲の文章が目に留まった。
・免疫を持つ人が増えればウイルスは広がらないから、ワクチンを打つことは自分が病気にならないだけでなく、社会全体を感染症から守ることになる
・人口の7割がワクチン接種することで集団免疫が獲得され、感染は収束する
・ワクチンを接種せず(副反応のリスクを負わずに)、集団免疫という利益だけを享受しようとする人は、フリーライダー(ただ乗り)だ
(「週刊プレイボーイ」7月5日号より)
「お前はフリーライダーだ」とは言われたくない。何よりワクチン・パスポートがなければ、外国にも行けない。個人的には、こっちの方がキツイ。
にわかに、打つ気満々になった。調べてみると、地元の茅野市で受けられるのはファイザー製ワクチン。でも、現在大流行している変異種(デルタ株)に対する感染予防効果は、42%でしかない。一方のモデルナ製ワクチンは、76%(読売新聞8月18日朝刊より)。
どうせ打つなら、断然モデルナでしょう。
で、モデルナが打てるのは、①自衛隊がやっている大規模接種会場 ②前の会社の職域接種。どちらも、東京のど真ん中に行かなければならない。一方、ファイザーが打てる最寄りのクリニックは、いつも行くスーパーの隣にある。
あっさり日和ってファイザーにした。
さっそく予約の電話を入れてみたら、なんと10月まで空きがないという。
完全に出遅れた。
茅野市の皆さんも、打つ気まんまんだ。
数か月前、「私はワクチン接種を受けない」と断言する人に出会った。
2人揃って「遺伝子を勝手に書き換えられてしまうから」と言う。
いったい誰が何の目的で、人の遺伝子を操作しようとするの?
地球人に敵意を抱く宇宙人?
私にはSNS経由のデマにしか思えなかったが、哲学者の岸見一郎は「デマに流される人が一概に悪いわけではない」という。
「なぜデマに流されるかといえば、ワクチンを打ちたくないからです。打たないという決心を固めるためには理由が必要です」(日経メディカル onlineより)
岸見氏自身もワクチン接種に不安があり、主治医に尋ねると「あなたの場合、ワクチン接種のデメリットよりも、メリットの方が大きいので打たない理由はない」と即答され、決心がついたそうだ。
専門家による情報提供や助言は、とても大切だとつくづく思う。
Tateyama Japan, summer 2021 |
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