「Go To トラベル」に誘われて、友人が暮らす金沢へ。
八ヶ岳西麓から、クルマとJRで4時間ほどの旅。
友人は、「Go To トラベル」に東京発が追加され、「Go To Eat」も始まったら、いきなり街に人が増えたと言っていた。確かに、「ひがし茶屋街」などの観光スポットや飲食店街は、かなり賑わっている。
今回はホテルが軒並み35%off なので、金沢でも3本の指に入る高級ホテルに泊まってみた。
世界的ブランドを冠したホテルだが、ツインルームの広さは最小限。しかも、壁が薄い。夜中に目覚めたら、隣室の声が聞こえてくる。
「金沢駅近くのセブンイレブンが・・・」
セリフまで、はっきり聞こえた。
コロナ対策とかで、朝食ビュッフェがお仕着せのセットメニューになっている。平日にも関わらず、入り口には順番待ちの行列。給仕するスタッフも忙しそうで、「ありがとうございました」が、「ありゃ~とやんした~」に・・・
一流ホテルが、これでは居酒屋チェーンだ。上品な白人老夫婦が、居心地悪そうにしていた。
週末になると、1泊3万円に値上がりする。この連休は満室になる。
相当な殿様商売だ。
いつかコロナ禍が収まって外国人旅行者が戻っても、有名観光地のホテルがこの程度では、「インバウンド景気」は頭打ちになると感じた。
それとも貧弱なハードを、日本が世界に誇る「おもてなし」でカバーする?
物量の劣勢を精神力で取り繕う発想は、75年前の対米戦争と同じだ。
いままで、仕事でいろいろなホテルに(たぶん500回以上)泊まったが、いちばん快適だったのは、中国・瀋陽のシェラトンホテルだ。
チェックインからチェックアウトまで、全くストレスフリー。
そこかしこに、スタッフのさりげない心遣いを感じた。
思うに、「おもてなし」は日本の国民性でも何でもなく、すべての人に備わっている。スタッフからその心を引き出すのは、マネージャーの腕次第。国籍なんか関係ない。
35%引に釣られてツインルームに泊まったら、部屋に戻るたび、片方のベッドが使われないままなのを見ることに。
次からは、おとなしくシングルを取ろうと思う。