オンライン英会話のサービスのひとつに、電話カウンセリングがある。
日本人カウンセラーの質問に答えると、学習プランを立ててくれる。
「あなたが英会話を学ぶ目的は何ですか?」と聞かれて、
「ヒマラヤの山旅で、同宿したインド人に巻き舌の英語で議論を吹っかけられた時に、受けて立ちたいんです」
と答えたら、カウンセラーが混乱していた。
ビデオ・レッスンを受けている先生は、全員フィリピン人で、とても流ちょうな英語を話す。イギリスで看護師をしていた女性はもちろん、国から一歩も外に出たことがないと言う人も。
「フィリピンでは保育園から英語を教えているし、小中学校では国語(タガログ語)以外の授業を英語でやるんだよ」
クラーク旧米軍基地近くに住む、50代の先生が言っていた。
空き時間にレッスン相手を検索すると、たちどころに100人以上の先生の顔写真が並ぶ。その中から適当に選んでいるはずが、つい「講師経験が浅く、写真映りがよくない30~40代女性」を選んでしまう。
男の先生は明るくてジョーク好きだが、ルーズで覇気がない人もいる。その点、女の先生は熱心で、ホスピタリティに溢れている。
たとえネット環境が悪くても、女性だと発音もクリアに聞こえる。
若くて写真映りのいい先生は、あえて選ばない。また、保育園で働いていた人も要注意だ。
たどたどしい私の英語を聞くと、職業病が顔を出す。そうでちゅよ~、よくできまちたね~、急に幼児をあやすような話し方になる。けっこう傷つく。
バリバリの「ザ・英語教師」は、さすがに教え方がうまい。そして、他に本業を持つ「アルバイト教師」は、ときどき仕事の話をしてくれる。
「この間までシティバンクで働いてたんだ。でも、いつも低い査定しかくれないから辞めちゃった」(20代男性)
「毎年、韓国人の子たちのサマースクールで英語を教えるんだけど、彼らすぐ仮病で休むのよ。で、引率の先生が、平気で子どもを殴るんだ」(30代女性)
「朝5時から夜11時まで、1日12コマ英会話を教えてる。でもきつくないよ。常連さんばかりで、教えるというより、おしゃべりだから」(30代女性)
早くアンジェリカ先生と、自在におしゃべりできるようになりたい・・・
先生の中に、なぜか「フィリピンの東大」ともいわれる、フィリピン大の卒業生がいる。
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