新聞に何度も名前が出るのに、有名になれない人もいる。
さて誰でしょう?
答えは、新聞記者。
私も100回以上は名前が載ったはずだが・・・ほぼ既読スルー(涙)
Y新聞に掲載される主な写真には、撮影者名がつく。我ながらヘタクソな写真にも、会社の決まりで名前が出てしまう。
翌朝自宅に届いた新聞を見て、あちゃー、と頭を抱えたこと数知れず。
たまにうまくいったかな、という時がある。
署名記事(写真)が掲載される。
でも、読者の反応はない。気持ちいいほどない。
世界最大の発行部数を誇り、1000万人に読まれているはずなのに。
ある時は、新聞1ページを丸ごと使わせてもらった。あちこち出張して、渾身の(でもないか)記事と写真を世に問うた。
掲載されてから、1日、2日、3日・・・
何の反響もなかった。
新聞を読んで「へえ」とか「ほう」と思っても、それで電話をかけたり、メールやはがきを出す人はまずいない。一読者になった今ならわかる。
でも自分の仕事への反応が全くなく、それが何度も続くと、かなり凹む。
「いいね!」と思ったら、それを相手に伝えよう。
フリーになった時に思った。そして、やってみた。
道の駅で売られていた、地元女性のクッキーがおいしかった時。
市民合唱団のコンサートに行って、その歌声に心が洗われた時。
読みたかった本の日本語訳が出て、それが流れるような訳文だった時。
よかったです、とメールやはがきで送ったら、7割ぐらい返事がきた。
「涙が出ました」と書かれていたものもあれば、「人生の指針となる言葉を頂きました」とまで書かれていたことも。
自分の仕事を評価されるのは、やはりとっても嬉しいことなのだ。
ほめられれば嬉しいし、ほめた側もハッピーになる。
心理学の実証実験では、人が幸せを感じた時、ハッピーな気持ちはその人の知り合いの知り合いの、そのまた知り合いまで伝染するという。
知らない誰かに「いいね!」を伝える。
とても簡単で、その波紋は想像以上かも知れない。
Saigon, Vietnam |