アメリカ大統領選の時、たまたま長野の山中にいた。
テレビもネットもないおかげで、トランプ・ショックの直撃を免れた。
結果が明らかになるにつれ、日経平均は急落し、ドル円も大きく動いた。いっぽう当のNY市場は、上昇してトランプ勝利を好感した。日本だけが、むだに狂騒曲を演じたようだ。
国内でぼんやり暮らしていると、アメリカの空気感は読めない。投票前、トランプの支持率が、最後までヒラリーと競っていた。下品な顔で暴言を吐き、勝てるはずのないおっさんの、意外な健闘ぶり。もしかしたら・・・
そしてふたを開けてみれば、米国民の多くは「あのおっさん」に投票し、「もしトラ」が現実化した。
ワシントン・ポストやニューヨーク・タイムズなど、こぞって反トランプの論陣を張ったはず。アメリカ人は、あまり新聞を読まないのだろうか。
新聞は、しょせんエスタブリッシュメントの代弁者。あの国の真実は、新聞の中にはないのか。
かつての新聞の影響力は、いまやテレビやネットの足元にも及ばない。それが証明されただけなのかも知れない。
振り返れば、今年1年で Brexit とトランプ・ショックという、ふたつの大きなサプライズがあった。
世の中、確かなことなど何もない、と改めて感じた。
でも自分でコントロールできない海外の政治イベントには、一喜一憂しない。将来予測も、不確定要素が多すぎて、あまり意味がないと思う。
グローバリゼーションを進めてきたのが当のアメリカで、多くのグローバル企業を擁するアメリカこそが、このシステム最大の受益者なのだから。
幸いグローバル化のおかげで、いまは誰でも世界市場にアクセスできる。クリック数回で、1000円から世界中の株や債券、不動産に分散投資が可能だ。
小さな街で賃貸に住み、いくつかの組織で働き、貯金はETFでグローバル経済全体に分散しておく。家財道具は減らして、いつでも引っ越しOK。
こうしてリスクを分散し、生き方に流動性を持たせておけば、どんな変化も友だちにできる・・・と思う。
悲観は気分。
楽観は意志、の気概を持ちたい。
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