2025年3月8日

海は分かれ、道は開かれる(上海にて)

 

昼間でも氷点下、まるで冷凍庫のような信州をエスケープ!

毎冬恒例の、東南アジア周遊に出た。

今回、skyscannerで中部空港発・上海経由でラオスのビエンチャンまで、片道3万円という破格のチケットを見つけた。

まずは上海まで、上海航空という中国の民営航空で飛ぶ。切符はLCCより安いが、れっきとしたフルサービスのエアラインだ。

機内食も出れば、アルコール飲料も無料。キャビンアテンダントも、笑顔でそつのないサービス。定刻前に離陸し、定刻前に上海に到着した。

機内はとても静か。昨年乗った満席のデリー発成田行きエア・インディアはカオスだったが、上海の人たちは落ち着いている。

 上海・浦東国際空港は、空港内を無人運転の電車が走るほど巨大だ。乗り継ぎ時間は1時間足らず。悪いことに、トランジット客用のイミグレーションには長蛇の列ができている。

これは…マズいかも。乗り遅れるかも…

行列の中で交通整理をしていた強面の係官が、私のボーディングパスを一瞥して、大声で何かを叫んだ。

すると私のためだけに、魔法のように新しい窓口が開設された。

長い行列を、一瞬ですり抜ける快感。海は分かれ、道は開かれた! まるで旧約聖書の出エジプト記だ。

共産主義一党独裁の中国は、実はニッポンの入管より融通が利くのだった。

 駆け込み乗車した次のビエンチャン行きは、中国東方航空。ネットの口コミではあまり評判のよくない国営航空会社だ。

でもLCCと違って温かい食事が出るし、ガタイのいい男性客室乗務員たちが、愛想こそないが、こまめにキャビンを回って乗客の安全チェックをしていた。

そして当たり前のように、定刻に雨のビエンチャンに到着した。

 この1月、中部~台南間で乗ったバティック・エアというマレーシアのLCCは、機内サービスはほぼなし。それどころか、乗務員は機体最後尾のカーテンの奥に閉じこもり、離陸から着陸まで、ほとんど出てこなかった。

緊急事態が起きても、まったく当てにならなそう…

 中国系エアラインは以前から激安で、数年前には北京、成都経由ネパールのカトマンズまで、中国国際航空で4万9千円で往復したことがある。

機内食はいつも茶褐色で見た目はよくないが、不思議と口に合う。

という訳で、至れり尽くせりの日本的過剰サービスさえ期待しなければ、中国系エアラインは「推し」です。

China Eastern Airlines  MU283 PVG-VTE Feb 24, 2025


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