ふと気配を感じて、うっすら眼を開けた。
パジャマ姿の女の子が、枕元に立っている。
まるで小さな妖精だ。
夢なら覚めないで…
だんだん目が慣れて来たら、1年生のアオバだった。
パジャマ姿の子どもって、本当にかわいい。昼間はわがままなアオバだけど、パジャマを着るとかわいい。
毎朝こんなふうに起こしてもらえたら、人生バラ色だなぁ。
何しろ子育て経験がないので、2泊3日のサマーキャンプは、サプライズの連続。夜、脱衣場で着替えを手伝っていると、半分ぐらいの子が、パンツをはいたまま風呂に入っていく。
これって普通のこと?
そして1年坊主まで、「ドライヤーはないの?」ときた。
テントで寝る夜の森は、子どもには相当なチャレンジだ。日中はあんなに元気だったアカリが、「ママに会いたい~」と号泣する。
さらに夜半、シカの群れが近づいて「ピーッ」と鋭く鳴くものだから、おびえて泣く子が続出した。
この夜は幸い、おねしょ事案は出なかった。以前、男の子がうんちを漏らした時は大変だったらしい。
そうかと思えば、わが超マイペース1年生コンビ、コースケとユキヒコは、テント内を寝袋でゴロゴロ転がりながら、朝まで爆睡!あきれるほど大物だ。
虫を極端に怖がる子もいれば、視界に入った虫を、すべて叩き潰さないと気が済まない子もいる。
3年生のモモカが、黒ゴマより小さな虫をサラダの中に見つけて、「取り換えて!」と言ってきた。
モモちゃん。ぼくが育った昭和の日本ではね、ラーメン屋でスープに赤ちゃんゴキブリが浮かんでいても、れんげでどけて、おいしく飲んだもんだよ。
ひとりでトイレに行けない子。自分で歯磨きができない子。食物アレルギーを持っている子もいるし、薬の管理が必要な子もいる。
2泊めはひとりで20人の面倒を見たので、けっこう忙しかった。
たった3日間でも大変なのに、ワンオペ育児のママは1年365日、働きながらこれをやってるのか…
森でロープブリッジをしている時、レンタロウがトイレに行きたいという。「トイレは遠いから、そこらでやっちゃいな」と言うと、「そこらってどこ?」突っ立ったまま、ポカ~ンとしている。
都会っ子は、立ちションしたことないのかな。
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