2022年5月21日

初体験! 監視付き軟禁生活

 

フィリピンからの帰国者は、3日間の隔離が必要」___日本国外務省

 羽田空港や成田空港に到着すると、有無を言わさず都内2か所のアパホテルに収容されて、朝昼晩、弁当が部屋に届けられるという。

 パンデミックが終わってしまえば、これは得難い貴重な体験になる。内心、楽しみだった。たったの3日だし、何といってもタダだし。

 ところが、帰国前に再び外務省HPを見たら、条件が変わっていた。

「フィリピンからの帰国者は、入国72時間前及び入国時のPCR検査が必須。2回とも陰性かつ、ワクチン3回接種済みの人は隔離なし。ワクチン接種2回以下の人は、自費による1週間の自主隔離が必要」

 出発までに3回目の接種券が届かなかった私は、1週間の隔離が必要らしい。ただし、隔離場所は自宅でもいいという。

帰国4日めに人と会う約束があったので、慌ててフライトを前倒しした。

 搭乗72時間前になり、日本大使館が指定するマニラ市内の医療機関へ行ってPCR検査を受けた。結果が出るまでが、心臓に悪い。万が一陽性反応が出れば、帰国できなくなる上に、マニラの病院に収容されてしまう。

 翌朝、恐る恐る医療機関のサイトで検査結果を照会する。

陰性だった。

 難解な外務省HPをさらに読み込むと、帰国前にスマホに専用アプリをインストールせよとある。入国時の検疫手続きや、隔離中のGPSによる現在位置把握に必要なのだそうだ。

 そしてスマホを持っていない人は、自費でレンタルするようにだと。

 スマホは、あれば便利だと思う人が、自分の意志で持つものだったはず。いつの間にか、国家が所持を強制する世の中になっている。

 マニラを発ち、4時間のフライトで着いた夜の羽田空港で、再びPCR検査を受けた。帰国する日本人、入国する外国人問わず、全員に検査が義務付けられている。他の到着便と重なって、無罪放免まで1時間半かかった。

そして、自宅で7日間の軟禁生活に突入。極力外出を控え、四六時中スマホを握りしめて、アプリが鳴ったらすかさず現在位置を報告する。

さらに厚労省が作ったAIが、ランダムな時間に電話をかけてくる。そのたびに、人工音声の指示に従ってマスクを外し、背景を入れた30秒間の自撮り動画を送信して、自宅にいることを証明しなければならない。

違反者は、氏名が公表されるそうだ。

 新規感染者が1日200人足らずの安全なフィリピンから、いまだ毎日4万人の感染者を出す日本に帰って来た自国民に対して、この仕打ちはいったい何なんだ。

韓国では性犯罪の前科者に、強制的にGPS発信機を装着するというが…

このニッポンという国も、実はかなり怖い。



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