長引くコロナ禍で、自律神経を乱す人が増えている。
そして自律神経を整えるには、「モーツァルトよりレッド・ツェッペリン」なのだそうだ。
(以下は自律神経研究の第一人者、小林弘幸・順天堂大学医学部教授のインタビューより。日経ビジネス電子版)
・ストレス=自律神経の乱れ。会社に行きたくない、この人には会いたくないという負のストレスが自律神経を乱す
・受験勉強も、合格のためにイヤイヤやらされ、「落ちることはできない」というプレッシャーがあり、周囲は敵ばかりの孤独な戦い。強い負のストレスになる
・「怒る」という行為も自律神経を乱し、コンディションを大きく崩す。怒ると脳に十分な酸素と栄養素が行き渡らなくなり、さらに感情の制御を失う。乱れた自律神経は3~4時間回復せず、しばらく悪いコンディションが続く
・怒りそうだと感じたら、とりあえず黙り、深呼吸
・親しい人が亡くなった時のダメージは、回復が早い。死や悲しみは必ず訪れることだから、受け入れるかどうかの問題。本当に悲しい時は、悲しむことが大事
・自律神経の働きは、加齢とともに落ちる。高齢者になればなるほど、感情のバランスが乱れやすくなる
・加齢によって怒りっぽくなる人と、逆に感情のガソリンが切れて次第に無反応になり、穏やかになる人がいる
・自律神経は、何もしなければ機能が下がってしまう。食事や運動で上げる努力をすることが大切
・腸内環境と自律神経は密接に関係している。ヨーグルトを食べ、食事は「腹六分目」に
・机の上が乱雑だったり、家の中がちょっと汚かったりするのを見ただけでも自律神経は乱れる
・一定のリズムを刻むハードロックは自律神経にいい。KISSやレッドツェッペリン。モーツァルトは、自律神経を乱す
・去年はリモートワークで人と直接会話ができなくなり、心療内科を訪れる人が増えた。今は逆に、コロナの収束でリモートワークが終わり、また会社に行かなければならない、というストレスで病む人が多い
・コロナ禍の今は、みんなが長い夏休みをもらったようなもの。また日常が戻ってくることを恐れている。本音を言えば、みんな会社に行きたくない
・まずは体調を万全にすること。体の状態が整えば、心の状態も整ってくる