2021年3月20日

薄幸なクルマ

 

 旅先で、ホテルの駐車場にクルマを停めた。

 4泊して、さぁ帰ろうと、久しぶりに愛車に近づくと…

なんと、カラスの糞まみれ。

前後左右、10コ以上も直撃を受けて、もうドロドロ!

見上げると、はるか頭上を電線が横切っている。カラス様の公衆トイレとはつゆ知らず、その真下に停めてしまった。

ああ無情。

フンで汚れたドアノブの端を掴んで、なんとか車内に滑り込む。まだら模様の特別仕様車?は、赤信号で止まるたび、周囲の注目を浴びた。バックミラーに映る後続車は、ありったけ車間距離を開けている。

ガソリンスタンドの洗車機にかけても、フンはしつこくこびりついて、とても1回では落ちなかった。

 

レンタカー屋さんから、中古で買ったこのクルマ。

不特定多数に使われる境遇からは、とりあえず解放してあげた。

その代わり、湘南ナンバーの都会っ子を寒い長野に連れてきて、山道ばかり乗り回している。しかも、1年の半分は冬タイヤを履いて、しょっちゅう雪の上だ。

そして私は、愛車精神ゼロ。クルマなんか冷蔵庫や洗濯機と同じで、ただ動けばいいと思っている。カラスのトイレの真下にも、平気で放置する。

クルマにとっては、レンタカー時代の方が、まだ幸せだったかも。

 

走行距離、まだ3万キロ台半ば。

とことん使い倒してあげるからね。



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