「おはよー、元気? 私はあれから頭が痛くて、耳鳴りも続いてるよ。この前医者に行ったら『最近、頭を打ちませんでしたか』って」
オンライン英会話で、今日はハヤ先生を予約した。2度めのせいか、すごくリラックスしている。
「そういえば5歳の時に、飛んできたボールが頭に当たって失神したけど、最近どころか30年も前の話だし」
床に座り、壁にもたれて話す先生。徐々にお尻がずり落ちて、もう画面には顔の上半分しか見えない。
「セブ島のこの辺には、伝統療法の医者もいるよ。オイルを体に塗って、祈る!みたいな。小さい頃、おばあちゃんと行った。もう行く気しないな」
「あ・・・もう時間だ。じゃあね、バイバイ!」手を振っている。
「あの~、そろそろレッスンを」とは、最後まで言えず・・・
でも、健康や病気に関する単語を、いくつか覚えた。
フィリピンの先生たちは、開けっぴろげだ。女性でも、平気で自分の年齢を言う。先生と生徒が、最初からファーストネームやニックネームで呼び合う。
「会社を辞めて、妻と自宅でオンライン英会話講師をしながら、子ども3人を育ててるよ。上司がいなくなったと思ったら、今度は家の中にボスが出現!今晩、お酒を飲んでいいかどうかも、彼女の許可が要るんだ。1日8時間15人ずつ教えて、月収は400~500ドルぐらい。でも、畑もあるから暮らせるよ。えッ株で生活してるの?何を買えばいいか教えて!貯金、200ドルしかないけど」カール先生(30・男)「会社で7年働いた後、家で6歳と3歳の男の子を育ててるよ。両親が早くから海外へ出稼ぎに出たから、私はおばあちゃんに育てられた。夫はいま中東のドバイで働いていて、年1回しか会えないんだ。でも、これがフィリピン人の人生。アメリカ政府にPetition(請願?)を出したから、4~5年後には親がいるカリフォルニアに渡れるかも。うまくいくといいな。でもトランプが大統領だから、わからないね」アン先生(30代・女)
「最初は日本人が怖かった。フィリピンが日本に占領された時代もあったし、映画で見る日本人はいつも怒ってるし。でもSkypeで対面してみると、実際の日本人は優しくて、とてもシャイね。あるお年寄りと、ずっと何年も毎日レッスンをしてたのに、ある日突然、予約が途絶えちゃった。もしかしたら、亡くなったのかも。そのうち、日本に行ってみたいな」ザミー先生(35・女)
このままオンライン英会話を1年続ければ、「フィリピン人365人に聞きました」というデータベースができそう。
20代女性に偏った、聞き間違いだらけのデータベースが・・・
今日で、105人め。
今日で、105人め。
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