昨年1年間で20倍になったビットコインが、その3分の1まで急落した。
そもそも仮想通貨って何? 私の理解では、
・仮想通貨そのものに本質的価値はない。欲しがる人が増えれば値上がりするし、誰も欲しがらなければその価値はゼロになる。今は単なる投機の対象になっている
・でもその基盤となるブロックチェーンは、金融の民主化につながる革命的な技術。世界中の個人と個人が最低限の手数料で価値を交換できる、夢の通貨になる可能性を秘めている
・仮想通貨の市場規模は現在50兆円程度。今後参加者が増えれば、瞬く間にドルやユーロ、円に代わる決済の主役になる(かも知れない)
ビットコイン、リップル、ネム、イーサリアムetc。どの仮想通貨が生き残るか、現時点ではわからない。数ある取引所のどこが信用できるかもわからない。
世の銀行家や投資家は、「仮想通貨は詐欺だ」「マルチ商法だ」と言う。
それでも、世界を一変させる可能性を秘めていそう。悪いニュースもひと通り出尽くした気がする。未来の貨幣を、練習がてら買ってみた。
取引所のひとつに運転免許証のコピーをpdfで送り、銀行口座その他の情報を登録すると、2日ほどで口座を作ることができた。すべてネット上で完結する。最悪パーになってもいい金額を送金して、準備完了。
ビットコインを買う行為そのものは、数回のクリックで出来た。ネット証券で株を買ったり、FXで通貨を取引したりしたことがある人なら簡単だ。
あっという間に、0.12982BTCが買えた。あとは使ってみるだけ。
行きつけのスタバでビットコインを使えたとして、カフェラテ一杯は今のレートで0.000612BTC。最近は老眼気味なので、気をつけないと小数点の位置を間違えて、10倍多く払ってしまいそうだ。
また価格変動も激しい。私が買ったとたんに2割も値下がりした(涙)。ビットコインでBMWを買いに行き、店に入った時点では1台500万円でも、急に催してトイレに立った隙に700万円、カーナビをつけ忘れて契約書を書き換える間に900万円、ということが起こり得る。
でも私は、仮想通貨の将来に期待する。
たとえば今、ベトナム人留学生グエンさんのお母さんが入院したとする。彼はバイト代の1万円札を握りしめて銀行へ。日本の銀行、中継銀行、ベトナムの銀行に手数料を取られ、円→ドル→ドンと両替するたびに目減りして、故国のお母さんに届くのは・・・
3500円だ(大手M銀行の場合)。現行の金融機関は、ぼったくりすぎではないか?
やがて仮想通貨が国境を飛び越えて、グエンさんの1万円がそのままお母さんに届く未来を創る、と信じたい。
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