病院という非日常な場所で出くわした下ネタを、2つほど。
緩和ケア病棟に、まだ30代の女性Yさんが入院してきた。
こんなに若い患者さんを迎えるケースは、そうそうない。
ナース控室では、急いで「AYA世代のがん患者への対応方法」などの冊子が回覧された。
そして病棟主任が、
「Yさんの部屋は男子禁制!あなたは入っちゃダメよ」という。
あーそうですかと、Yさんの部屋の掃除や配茶・配膳を公然とサボっていたら、担当ナースが恨めしそうに、「本人はそんなこと言ってないよ」という。
それでは、とYさんの部屋を訪ねた。
いきなり、干したパンツが目に飛び込んできた。
うう、やっぱり入るんじゃなかった。
件のYさんは、髪の毛を派手に染めた、明るくて開けっ広げな人。
「これでCT検査に行っても大丈夫かな」
言うなり、やおらシャツをめくって「肛門」を見せた。
脇腹に、かわいいパウチがついたストーマ(人工肛門)が留置されていた。
病棟の一角に、その名も「汚物室」という、直截的すぎるネーミングの部屋がある。
ここが、看護助手を務める私の主戦場だ。
畳2畳ほどの空間で、「陰洗(陰部洗浄)」用のボトルを用意したり、排せつ物で汚れた寝間着やシーツを洗ったりする。
一角には大きなゴミ箱があって、朝夕のおむつ交換時には、中身入りの紙おむつがポンポン捨てられる。
蓋はあっても、かなり匂う。
そしていちばん奥にあるのが、「座面のない洋式トイレ」。
ポータブルトイレや男性用尿器の内容物を、ここに空けるようになっている。
問題は、ナースたちが、使用後に水を流さないことだ。
お茶くみを済ませて汚物室に戻ると、トイレの水たまりが黄褐色に泡立っていたり、茶色い固形物が浮かんでいたりする。
そんなことが、本当に、本当にしょっちゅうある。
「ワレ、トイレぐらいちゃんと流せや!!」
(と言いたいけど、気が小さいから言えない)
忙しいのはわかるけど…
まだヨメ入り前のお嬢様ナースもいるのに、信じられない。
そのうち、よそ様でもトイレを流さない癖がついちゃうぞ。
Kathmandu Nepal, 2023 |
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