病気で手術を受けることになったら、どんな医者に身を委ねますか?
性格は最悪だけど、手術の腕前はピカイチと評判のA医師?
それとも、献身的で温かい人柄だが、手術の腕前は平均的なB医師?
う~ん、ここは敢えてA医師かなぁと、以前は思っていた。
だがありふれた白内障とはいえ、眼の手術を受けた今は、考えが変わった。
医師を人として信頼できるかどうかは、決定的に重要な要素だと思う。
手術前の丁寧な診察、患者の意思を尊重する態度。手術中、視界を奪われた患者に対する、的確で思いやりのある声掛け。
どれかひとつでも欠けていたら、手術を受ける気にはなれなかった。
私の信頼する主治医、ハタケヤマ先生が言う。
「白内障手術を5分で終わらせます!みたいなスーパードクター、よくテレビに出てくるでしょう?ああいう医者は、患者との初対面がいきなり手術室で、術後も一切、患者に会わなくて済む人たちなんですよ」
「ぼくら町の開業医は、これからもずっと患者さんとのお付き合いが続くんです。失敗は許されないし、『あの時は痛かった』なんて言われたくないから、麻酔の効き具合ひとつにも、じっくり時間をかけます」
一方、この世の中には、人格に問題がある方が成功しやすい職業がある。
イノベーションの世界だ。
電気自動車の普及、再利用可能な宇宙ロケットも実現させたイーロン・マスク。Macや
iPhone、iPadのスティーブ・ジョブズ。ネット通販で小売りの世界を激変させたジェフ・ベゾス。
この3人は「自分勝手で周囲のことを考えない」「強迫観念に取り憑かれた自己中心的人物の典型」だそうだ(以下、日経ビジネス電子版より)。
・ジョブズには、出会った人を必要もなく侮辱し、ナイフのように心を傷つけていたというエピソードがいくつもある。その根底には、自分は特別な存在であり、世間のルールや秩序に従う必要がないという確固たる信念があった
・ベゾスはAmazon社内では「ナッター(狂気)」と呼ばれていた。「君は無能なのか?」「そんなアイデアを出すなら首をくくらなきゃいけないな」と、激しい言葉で部下を叱責した
・マスクは、自分を批判したジャーナリストのツイッターアカウントを凍結
・このように、人格者とはほど遠い破天荒な3人。でも厳しい批判や反対を気にせず、自分が正しいと信じる道を突き進むパワーが、驚異的なイノベーションを実現する原動力になっている
・日本では空気を読めない人は排除されがち。しかし他人にどう見られるかを気にせず、好きなことに異常なまでの情熱を持って取り組む人物だからこそ、イノベーションを成功させられる確率も高まる
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