ランチタイムの食堂で、校長のhidekiさんに、こんな話を聞いた。
ある年、50代の男性A氏が、英会話3か月コースに入学してきた。
長年勤めた会社を早期退職し、意気揚々と第2の人生に踏み出したところだ。
毎日、それは楽しそうに留学生活を送っていたAさん。
ひと月が過ぎたころ、顔面蒼白で事務室に駆け込んできた。
「急用ができたので、今すぐ帰国します」
ただならぬ気配に理由を尋ねると…
セブ島に来る前、Aさんは退職金数千万円を海外ファンドに注ぎ込んだ。
その朝、久しぶりにパソコンでファンド口座をのぞいてみると…
いきなり、残高がゼロになっていたという。
「投資詐欺ですね。海外投資って怖いですね」と、hideki校長。
いや、海外投資そのものが怖いのではない。Aさんが欲をかいて、あり得ない儲け話に乗ってしまったのだと思う。
留学生仲間を見る限り、10代20代は海外投資に積極的で、金融リテラシーもしっかりしている。
ニーサやオルカンに関する知識も、常識として持っている様子だ。
美大1年生のyumaさんは、中学生でニーサ口座を開いて、海外投資を始めた。最近はコインチェック(暗号資産)も買って、利益を出している。
そしてyumaさんのパパは、大手IT企業を経て40代でFIREを達成。貴金属投資のユーチューバーとして、情報発信している。
この親あって、この子あり…
私と同い年のクラスメートyukoさんは、東京の作業療法士。数年前、職場の友人の影響で海外投資を始めた。
yukoさんのすごいところは、インデックス投信による分散投資を経ず、いきなりアメリカ株を個別に買ったこと。コロナ禍で世界中の株が急落したタイミングで、優良企業の株を底値で買うことができた。
その後の回復局面で、yukoさんの持ち株は、5年間で3倍になったという。
「世の中、地道にコツコツと働くだけじゃ足りないんですね。今ごろわかりました」
真面目で控えめなyukoさんの大胆な行動に、ビックリ。
学校事務局の話では、もうすぐ全盲の50代男性がやってくる。
毎年、姿を見せるリピーターだ。
フィリピン人の介助者を雇い、毎日2時間ほど英会話のレッスンを受けながら、半年ほど滞在していく。留学費用は、ほぼ障害年金で賄えるらしい。
交通事故による中途失明者、ということだ。
お金の価値を最大限に生かして、前向きに、心豊かに生きてるなぁと思う。
